【プロフィール】
山田 彩乃(やまだ あやの):群馬県桐生市出身。新潟大学教育学部卒業。2015年「ミス・アース・ジャパン」日本代表。大学在学中からモデル・タレントとして活動。現在は「NPO法人Lily&Marry’S」理事長、および「リリマリプロダクション」代表を務める。社員13名に加え、所属タレントなど約50名を抱える。子ども支援施設「地球の子ども食堂と宿題Cafe」の運営や環境活動を通じて、新潟の魅力を多角的に発信している。
教師志望から芸能の道へ
——新潟に来たきっかけを教えてください。
山田さん:群馬県出身で、新潟大学に進学しました。当時は理科の先生になるつもりで、中学・高校の教員免許も取得したんですよ。
人前に出ることがすごく苦手なタイプでしたが、学校の先生や塾講師といった教育の道だけを考えていました。
——なぜ芸能の道へ進まれたのですか?
山田さん:大学3年生の頃、「自分を変えたい」という思いから「日本カワイイ博」のモデルオーディションに応募したのが転機でした。
そこで今の事務所に出会い、「地域活性化のための芸能活動」というコンセプトに深く共感しました。
——「地域活性化」と「芸能」が結びついた背景は?
山田さん:事務所の方針でもありましたが、私自身「大好きな新潟のために何かしたい」という想いが強かったですね。
「先生」という形ではなくても、“芸能活動を通じて地域の魅力を伝える”ことが、結果として次世代のためになると確信しました。

「発信力」の重要性
——2015年には「ミス・アース・ジャパン」にも挑戦されていますよね?
山田さん:ミス・アースは環境問題をテーマにしたコンテストです。世界中のバイタリティ溢れる女性と出会い、大きな刺激を受けました。
私にとって環境問題は関心の高い分野でしたが、世界を相手にするには自分の発信力不足も実感しましたね。
——「発信力」をどう磨いてこられたのですか?
山田さん:「大切なことを人に伝えるには、自分自身が影響力を持つ必要がある」と痛感し、卒業後の2年間は発信力を高めることに注力しました。
モデルやタレントとしての活動を広げることで、自分が発信する言葉に責任と重みを持たせたいと考えたんです。
——活動の「軸」を教えてください。
山田さん:一番の軸は、「次世代のために何かしたい」という強い想いです。
その目的を果たすために、誠実さを持って目の前のことを大切にする。そして、それをやり抜くためのバイタリティを常に意識しています。

「子どもの居場所」の必要性
——運営されている「地球の子ども食堂と宿題Cafe」について教えてください。
山田さん:新潟市中央区の「ふるまち本店」と東区役所内にある「ひがしく店」で活動している、“子供たちのための居場所”です。
“中学生までは食事も無料(高校生300円、保護者500円)”で提供していて、水曜日を除いて毎日16時から20時まで開けています。
——始められたきっかけは何ですか?
山田さん:新型コロナウイルスの流行により、すべての活動が止まり、考える時間が増えたことがきっかけです。
学校にも行けず、友達とも遊べない子供たちの状況を見て、「今こそ自由に集まれる居場所が必要だ」と直感しました。
——「教員志望」だった頃の想いが繋がったのでしょうか。
山田さん:巡り巡って、形を変えて教育支援に関わることになりました。
生きづらさを抱えている子供たちが、安心して自分らしくいられる「第三の居場所」を作りたい。先生としてではなく、地域の大人として“子供たちの成長を見守りたい”と思いました。



子供の主体性を育む空間
——「地球の子ども食堂と宿題Cafe」の運営で大切にされていることは?
山田さん:一番は「大人主導ではないこと」です。子供たちが自分の居場所としてリラックスできる空間づくりを心がけています。
ご飯を食べるのはもちろん、遊びに来たり、宿題をしに来たり、大学生のボランティアと過ごしたりと、過ごし方は自由です。
——子供たちに「役割」を持たせていると伺いました。
山田さん:食事の配膳や片付け、食器洗いは“子供が自分で行うルール”にしています。
厨房の方に「ごちそうさまでした」と挨拶をする。こうした小さな経験を通じて、感謝の気持ちや自立心を育んでほしいと願っています。
——ボランティアスタッフはどのような方々ですか?
山田さん:大学生や20代の若いスタッフが中心です。
近所のお兄さん・お姉さんのような存在として、一緒に遊んだり勉強を教えたりしてもらっています。


——利用者だった子がボランティアになることもあるのでしょうか。
山田さん:嬉しいことに、その循環が生まれています。
かつて小学生として通っていた子が高校生になり、今度はスタッフとして戻ってきてくれるケースが増えています。
——高校生ボランティアが企画したイベントもあるとか。
山田さん:「宿題を終わらせよう週間」という企画を高校生が考えてくれました。
目標を達成するとスタンプがもらえ、集まると“お菓子と交換できる仕組み”です。子供たちの目線で「楽しい」を形にしてくれています。
——企業との連携も活発だと伺いました。
山田さん:岩塚製菓様との「お煎餅焼き体験」や、NTT東日本新潟支店様との「防災学習」などがあります。
ただご飯を食べる場所ではなく、“多様な大人や体験と出会える場所”であることを大切にしています。

経営者としての想いと若者へのエール
——経営者として、大切にしていることは?
山田さん:所属するタレントや社員には、単なる自己顕示欲ではなく「自分の想いを発信して誰かの役に立つこと」を目指してほしいと伝えています。
私の中では、芸能活動も一つの「教育」の形であると考えています。
——山田さん自身が挑戦したいことはありますか?
山田さん:現在は、占い事業・カウンセリング・クリエイティブ制作などにも力を入れています。
新潟の魅力を多角的に発信し続けるとともに、「子供たちが社会に出た時に活躍できる環境」をさらに整えていきたいと考えています。
——挑戦しようとしている若者へメッセージをお願いします。
山田さん:私自身、もともとはチャレンジが苦手な人間でしたが、小さな一歩を踏み出すことで出会いが広がり、世界が変わりました。
まずは行動してみてください。「次世代のために」という挑戦する心と誠実さを忘れなければ、夢は必ず形になります!

インフォメーション
| 団体名 | NPO法人Lily&Marry’S |
|---|---|
| 会社名 | リリマリプロダクション |
| 施設名 | 地球の子ども食堂と宿題Cafe |
| 住所 | ふるまち本店:新潟市中央区古町通6番町963番地 ディーズビル3階 ひがしく店:新潟市東区下木戸1丁目4番1号 東区役所庁舎3階 |
| 営業時間 | 16:00〜20:00 |
| 定休日 | 水曜日 |