【プロフィール】
竹内 宣弘(たけうち のぶひろ):新潟市江南区出身。仙台市内の学校を卒業後、住宅メーカーへ入社。不動産業界へ転身し、20年以上の経験を積む。2023年に『ふるまち不動産(株)』を設立。古町エリアを中心に、不動産仲介や管理、空き家活用、テナント誘致などを手掛けるほか、上古町商店街振興組合にも所属し、街づくりにも携わっている。
トピック
人と街をつなぐ、不動産の魅力
──不動産業界に入ったきっかけは?
竹内さん:学校卒業後に就職したのは、住宅メーカーでした。その後、ご縁があって不動産会社へ転職したんです。
最初は成り行きのような形でしたが、仕事を続けるうちにどんどん面白くなり、気がつけば夢中になっていました。
──どんなところに魅力を感じたのですか?
竹内さん:僕自身、“人と接すること”が好きなんです。不動産は土地や建物を扱う仕事と思われがちですが、実際は“人と人をつなぐ仕事”だと思っています。
売買も賃貸も、最後は信頼関係がなければ成り立ちません。だからこそ、お客様との会話や関係づくりを何より大切にしています。

──信頼関係が仕事につながるのですね。
竹内さん:昔の不動産営業は、地主さんのところへ通い、お茶を飲みながら世間話をするような仕事でした。そうやって何度も顔を合わせる中で、「実は土地を売ろうと思っている」と相談をいただくこともありましたね。
特別な営業をしているわけではないんです。長年積み重ねた信頼があってこそ、大きな仕事につながります。
──不動産業界は何年目ですか?
竹内さん:20年以上になります。途中で「辞めたい」と思ったことは一度もありません。それくらい、不動産の仕事が好きです。
この仕事以上に面白い仕事はないんじゃないかなと、本気で思っています。

「古町をもっと良くしたい」その想いで独立
──独立を考えたきっかけは?
竹内さん:実は前職にいた頃から、「古町で仕事がしたい」と考えていたんです。そのタイミングで上古町に物件を所有するご縁を頂き、街の現状を知ったときにもっと深く関わりたいと思い、紆余曲折ありましたが独立することが出来ました。
── 古町に惹かれていた理由は?
竹内さん:昔の古町は、本当に憧れの街でした。おしゃれな人が歩いていて、お店も活気があって、「大人になったらこういう街で働きたい」と思っていましたね。
──その頃と比べて、街の変化を感じていたのでしょうか。
竹内さん:空き店舗が増え、「昔の古町と変わってしまった」と感じることもありました。ただ、街で頑張っている人も沢山いたので、その方たちと一緒になって何とかしたいと思うようになりました。
──社名にも古町への想いが込められていますね!
竹内さん:会社には、「何を目指す会社なのか」が伝わる名前が必要だと思っています。社名は迷わず『ふるまち不動産』にしました。
「古町のことなら、まずはここに相談してみよう」と思っていただける存在になりたいんです。地域に根差した会社として街の名前を背負う以上、その名に恥じない仕事を続けていきたいです。

「古町のことなら何でも相談できる」不動産会社へ
──古町ならではの相談も多いですか?
竹内さん:「空き店舗をどう活用したらいいか」「お店を始めたい」「相続した物件をどうしたらいいか」など、相談内容はさまざまです。
古町は歴史ある街なので、権利関係が複雑な物件も少なくありません。「隣との権利関係が複雑で…」などの相談もありますが、20年以上の経験を生かし、一つひとつ整理しながら最適な方法をご提案しています。
──お客様と接するうえで、大切にしていることは?
竹内さん:一番大切なのは、“お客様が本当に望んでいることをしっかり聞くこと”です。こちらの考えを押し付けるのではなく、「本当はどうしたいのか」を一緒に考えた上で、プロとして最善の方法をご提案するよう心掛けています。
不動産は大きなお金が動くので、不安を抱えて相談に来られる方も多いです。だからこそ、最後に「竹内さんに頼んでよかった」と思ってもらえることが何より大切ですね。
──スタッフの皆さんにもその想いを共有されているのですか?
竹内さん:もちろんです。スタッフには、「お客様にとって最善は何か」を常に考えるよう伝えています。
時にはクレームをいただくこともありますが、そんな時こそマニュアルどおりではなく、“人として誠実に向き合うこと”が大切です。相手の立場になって考えることが信頼につながると思っています。


「街づくり」も大切な仕事
──不動産の仕事を「街づくり」と表現されていますね。
竹内さん:不動産会社は、「街をつくる仕事」でもあると考えています。例えば空き店舗があったとき、「借りたい人がいるから貸す」だけでは街の魅力は高まりません。
「この場所には、どんなお店があると街がもっと面白くなるだろう」と街の人と話をしたり考えながら、人と場所をつないでいます。お店のジャンルのバランスも大事で、街全体を見ながら考えることも役割の一つだと思っています。
──上古町エリアでは、新しいお店も増えていますね!
竹内さん:最近オープンしたお店は、私が仲介したケースも多いんですよ(笑)。開業のご相談をたくさんいただく中で、「このお店が古町にあったら嬉しい」と思える場所をご紹介しています。
もちろん全員をご案内できるわけではありませんが、街全体のことを考えながらマッチングしていますね。
──上古町商店街振興組合にも所属されているのですね。
竹内さん:今は副理事長として商店街の活性化にも取り組んでいます。イベントの企画や運営に携わるなど、古町の魅力を発信する取り組みにも関わっています。
──活動で特に大切にしていることは?
竹内さん:“若い世代が古町と関わるきっかけ”をつくることです。新潟小学校6年生が企画・運営する「こども門前市」などがいい例ですね。
子どもの頃に古町で楽しい思い出ができれば、大人になってまた戻ってきてくれるかもしれません。街づくりは、10年後、20年後を見据えて取り組むものだと考えています。 また同じ思いで、「KAIKOU」や「リノベーションスクール」など、若者たちが古町に関われる取り組みにも協力させていただいています。

「壊す」のではなく、「生かす」という選択
──古い建物を活用したホテル事業に挑戦されるとお聞きしました!
竹内さん:ある建物のオーナーさんから、「売りたい」という相談をいただいたのがきっかけです。そのまま売れば、おそらく建物は壊されて駐車場になるだろうと思いました。
古町らしい景色や歴史を感じる建物は、一度壊してしまったら二度と戻ってきません。だから「何とか残したい」と思い、当社で活用することにしました。
──建物を残す方法として、ホテル併設型の複合施設を選ばれたのですね。
竹内さん:建物は、残すだけでは維持できません。きちんと活用し、収益を生みながら残していく仕組みが必要です。そこで考えたのが「ホテル併用型の複合施設」でした。
古町には飲食店も多く、街歩きを楽しめる魅力があります。宿泊場所が増えれば、街に滞在する時間も長くなり、お店にも立ち寄ってもらえる。そうやって古町全体が元気になるきっかけになればと思っています。
「ふるまちHOTEL鍛冶小路」は10月1日(木)にオープン予定です。9月16日(水)には、「完成内覧会(10:00~16:00)」を開催するので、ぜひお越しください!

──今後はホテル以外の展開も考えていますか?
竹内さん:ホテルに限らず、カフェやシェアラウンジなど、その場所に合った形で活用していきたいと考えています。大切なのは建物を残すことではなく、「どう生かしていくか」です。
古町の各エリアに、それぞれの魅力を感じられる場所を増やしていけたら面白いですよね。さまざまな場所が街の中につながっていくことで、「ふるまちブランド」のような展開をつくっていきたいです。
──ホテル事業には、街づくりという意味も込められているのですね。
竹内さん:この取り組みは、一つのモデルケースでもあります。古町には、「どう活用したらいいか分からない」という空き家や古い建物がたくさんあります。「古い建物は壊すしかない」と考えているオーナーさんも少なくありません。
だからこそ、「こんな活用方法もある」という実例を自分でつくりたいんです。僕自身が挑戦することで、「残しながら生かす」という選択肢が広がっていけば嬉しいですね。

「古町をもっと楽しい街に」
──今後の目標や挑戦したいことを教えてください!
竹内さん:やりたいことは、本当にたくさんあります(笑)。でも、根っこにある想いは変わりません。「古町をもっと楽しい街にしたい」、それだけです。
大きな会社だからできることもありますが、地域に根差した会社だからこそできることもあります。街を歩いて、人と話して、一つひとつ課題を解決していく。その積み重ねが“古町の未来につながる”と思っています。
──『ふるまち不動産』とはどんな存在ですか?
竹内さん:“街の何でも屋”ですね。不動産会社ではありますが、不動産だけをやっているつもりはありません。
古町を歩いていると、「竹内さん、ちょっといい?」と気軽に声を掛けていただくことも多いんです。そうやって街の皆さんとの距離が近いからこそ、街のさまざまな相談が集まってきます。
「この街にはふるまち不動産さんが居たな、相談してみよう」と思っていただける存在でありたいですね。
