【プロフィール】
永井 大地(ながい だいち):新潟市出身。新潟南高校から立命館大学へ進学。卒業後は、UX(新潟テレビ21)に営業職で入社する。10年間勤務した後、インターネット広告会社を経て独立し、2023年に「株式会社モアソビ」を設立。大好きな古町を盛り上げたいと「古町夜市」などを仕掛けている。
『新潟人253人目は、「株式会社モアソビ」の代表取締役・永井大地さんです。「古町夜市」の発起人である永井さんに、スタートした経緯や西堀ローサでの最終回についてなど、様々なお話を伺いました!笑顔でご対応いただき、ありがとうございました♪』
テレビ局を経て独立へ
──当初からメディア業界への就職を目指していたのですか?
永井さん:実は教員を目指していたんです。高校まで野球をやっていて、「将来は野球部を指導したい」という漠然とした夢がありました。
教員免許も取得しましたが、就職活動をしていくうちに「マスコミって面白そうだな」と思うようになり、テレビ局に就職しました。
──その後、Web広告会社に転職されたのですね!
永井さん:テレビ局で働いていくうちに、「テレビとデジタルを掛け合わせたような仕事をしたい」と思うようになりました。しかし、テレビ局に籍を置いたままでは実行できないと感じたので、幅を広げるために違う業界へ転職しました。
──「起業」についてはずっと考えていたのですか?
永井さん:「いつか起業してみたい」とは思っていましたが、具体的な目標はなかったですね。“そのタイミングに遭遇した”という感じです。
──それで「株式会社モアソビ」を立ち上げたのですね!
永井さん:「株式会社モアソビ」を立ち上げたのは、2023年6月です。それ以前は個人事業主として活動していました。
法人化してからも事業内容は変わらず、「街づくり事業」、「観光事業」、「ウェルネス事業」、「広告・プロモーション事業」を行っています。
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「古町夜市」を起爆剤に
──「古町夜市」をスタートした経緯を教えてください!
永井さん:古町が好きだったこともあり、テレビ局時代から「古町で何かをやりたい」という思いがありました。それなら、「個人の方が実現しやすい」と思ったのが始まりです。
──「西堀ローサ」を会場に選んだのはなぜですか?
永井さん:西堀ローサでは、人気や恒例のイベントもなく、誰も手を付けていなかったんです。それが逆に面白いと思い、「古町全体を盛り上げるための拠点をローサに作ろう」と考えました。
──初開催に手ごたえはありましたか?
永井さん:記念すべき初開催の日は、かなりの大雪で(笑)。不要不急の外出を控えるように呼び掛けられていたのですが、約400人の来場がありました。
そういう意味では、猛吹雪というシチュエーションでも“地下だからこそ開催できた”と実感しましたね。2回目は、(2日間で)5,000人の来場となり、回を重ねるごとに来場者も増えていきました。
──「古町夜市」を通じて、地域への影響を感じましたか?
永井さん:来場者の中には「初めて古町/西堀ローサに来た」という方もいて、古町を知ってもらうきっかけになったと思います。
同時に、来場者が古町で過ごしてくれるようになるためには、古町に“楽しめる場所”をもっと作っていく必要があると感じましたね。
「古町夜市」最終回で得たもの
──2025年3月29日は、西堀ローサでの「古町夜市」の最終回でしたね!
永井さん:その日だけで約6,500人が集まり、スタッフ全員が驚きました。街中の人が来たんじゃないかと思いましたね(笑)。飲食ブースもほとんど売り切れで、最高の雰囲気でした。
──最終回で印象に残ったエピソードはありますか?
永井さん:古町にはあれだけの人が集まるポテンシャルがあり、それはコンテンツ次第だと感じました。
「古町どんどん」や「食の陣」などのイベントがきっかけというだけではなく、“日々賑わいが生まれる仕組みを作りたい”という思いを強くしたのも、最終回で得たものでした。
──「石野卓球さん」も登場し、大盛り上がりでしたね!
永井さん:イベント終了後も古町の飲食店を利用する人が多かったようで、その話題でもちきりだったみたいです。その分、「古町夜市」に対するハードルも高くなった気がします…(笑)。
新しい古町の楽しみ方を
──「古町夜市」は場所を変えて復活するそうですね!
永井さん:8月から3ヵ月連続で「古町夜市」を再スタートします。“手作り”にこだわり、もともとのコンセプトである、「何かを表現したい人がチャレンジできる場」にしたいと思います。
新たな会場は、古町ルフル広場などを活用する予定です。ローサ時代とは雰囲気が変わると思いますが、“「古町夜市」っぽさ”を大切にしたいと考えています。
──学生さんも企画運営に携わるのですか?
永井さん:今後は学生中心で企画運営を行うので、私たちはサポートする立場でいるつもりです。古町は“次世代を担う人たちが楽しめる街になっていかないとダメ”だと思っています。
学生たちにとって何が楽しいのかを私も勉強すると同時に、学生がやりたいことを全力でサポートしていきたいですね。
──学生さんのアイディアも盛り込まれて、どう変わっていくか楽しみですね!
永井さん:新しい意見は刺激になりますからね。「学生が」と言っている割には、学生のことをちゃんと理解できていません。
「彼らは何が楽しくて、何があれば新潟に残ってくれるのか」、「東京に行ってしまう理由」などを認識するためにも、学生と一緒に行うことは良い試みだと思います。
──永井さんが考える“古町の魅力”は何ですか?
永井さん:“個人商店が多い”ということですね。それは投資価値がないと判断されがちですが、全国チェーンの店がないことは、それだけ面白いということです。
「自分たちがやりたいことを個人でやっている集合体が古町」です。新潟市内で唯一、まち歩きが面白い場所だと思いますね。
──そう思う理由は何ですか?
永井さん:新潟駅や万代では車を駐車場に停めて、用事が済めば帰るだけで歩く人は少ないと思います。
古町は小路が多く、店舗の入れ替わりが激しいので、新店の発見は非常に魅力的です。誰かに紹介したくなるお気に入りのお店を見つけるのも楽しいですよ。
──最後に、今後の目標を教えてください!
永井さん:「古町夜市」は第二章へと進んでいますが、“古町活性化の為により一層寄与できるようなことを考えていきたい”と思います。新しい運営体制ができたので、学生から40代までの幅広い年齢層を生かした、「新しい古町の楽しみ方」をリプランディングできたらいいですね。
人口が減少している今、昔の古町の賑わいをもう一度取り戻すのは不可能だと思います。だからこそ、時代に合わせて、「どんなまちづくりができるのか」を考えることが重要です。参加する学生たちには楽しんで取り組んでもらいたいですし、「古町夜市」を最大限に活用していきたいと思います。
今後の「古町夜市」の開催が楽しみね♪