【プロフィール】
松田 隼人(まつだ はやと):上越市出身。高校卒業後、半導体関連企業に就職。21歳でセレクトショップ「THIRTY’ THIRTY'(サーティサーティ)」へ転職し、店長として店舗運営全般を経験。6年間の勤務を経て、2026年3月にセレクトショップ『Marchon』をオープン。古着と新品を融合したスタイルを提案している。
大好きな「服」を仕事に
──服に興味を持ったきっかけは?
松田さん:実家の近くにある「シューズサロンなとりや」という衣料用品店の存在が大きいですね。そこで出会った大人たちや店頭に並ぶ上質な商品を見て、「良いものを長く大切に使う」という価値観に惹かれていきました。
── 高校卒業後は地元企業へ就職されたのですね。
松田さん:当時は安定した企業でしっかり働き、結婚して庭付きの家を建てるような“理想のサラリーマン”になることを考えていたんです。
しかし3年ほど働く中で、「この仕事しか知らないまま人生を終えるのは違う」と感じるようになったんです。自分が本当にやりたいことを考えた時、「洋服の仕事に挑戦したい」という気持ちが一番強く残りました。
── 転職を決意した理由は?
松田さん:前職の「THIRTY’ THIRTY’」には、お客さんとして通っていました。当時の店長からは、「うちで働かないか」と声を掛けてもらっていたんです。
最初は安定した仕事を手放す勇気がなく、何度も断っていました。でも、「今挑戦しなかったら後悔する」と思い、21歳で転職しました。

店長経験が育てた“洋服屋としての土台”
── 「THIRTY’ THIRTY’」では店長を務められていたのですね!
松田さん:東京・金沢・新潟に展開しているセレクトショップだったのですが、入社して間もなく店長を任せてもらいました。
一人で店舗を運営することもあり、正直大変でしたね…(笑)。その経験を通して、責任感や店舗をつくる意識が身についたと思います。
── 店長として学んだことは?
松田さん:接客や通販対応、商品撮影、展示会への参加、バイイングなど店舗運営に関わる幅広い経験を積ませてもらいました。
特に大きかったのは、国内外のブランドの展示会でデザイナーと直接お話しできたことです。服づくりの背景やブランドの考え方を知ることで、商品の魅力を伝えるには背景まで理解することが大切だと学びました。
── 接客で大切にしていることは?
松田さん:サイズ感やお客様に本当にお似合いになるかを一緒に考えることは、接客として当然だと思っています。その上で大切にしているのは、「ご購入後の生活に本当にマッチするのか」「実際に着る場面があるのか」ということです。
例えば、“小さなお子様がいる方には扱いやすい洋服”を“休日にパートナーとの食事や旅行を楽しむ方にはその時間をより特別にしてくれる一着”をご提案したいですね。
──提案する上で大切にしている考え方は?
松田さん:今の生活に寄り添いながら、その人にとっての“半歩先の楽しさ”までご提案したい。それが、私が目指している接客です。
洋服を通して暮らしが少し豊かになる。そんなお手伝いができるよう、今も日々勉強を続けています。

独立への一歩とMarchonの誕生
── 独立を考えたのは?
松田さん:洋服の仕事を始めた時から、「いつか自分のお店を持ちたい」と思っていたんです。だからこそ、最初から個人店で働くことを選びました。
給料や福利厚生だけを見れば、決して恵まれた環境ではなかったかもしれません。その分、独立に必要な経験を短期間で積めたので、自分にとって大きな財産になっています。
── 「Marchon」を立ち上げた経緯は?
松田さん:前職では6年間働かせてもらい、多くのことを学ばせていただきました。その中で、「ここで学べることは一通り経験できた」と感じるタイミングが来たんです。
尊敬している先輩に相談する機会があり、「一緒にセレクトショップをやろう」と声を掛けていただきました。その言葉が、独立へ踏み出す大きなきっかけになりましたね。
── 万代エリアを選んだ理由は?
松田さん:古町は尊敬する先輩方のお店も多く、本当に魅力的な街です。ただ、お客様から「コインパーキング代が気になって立ち寄りづらい」という声を聞くこともありました。
だから、駐車場付きで買い物の前後に立ち寄れる場所が良いと思っていたんです。実際に仕事帰りや飲み会前に立ち寄るお客様も多く、この立地ならではの良さを実感しています。

「上質な日常着」に込めた想い
──「Marchon」に込めた意味を教えてください。
松田さん:フランス語で“一緒に歩こう”という意味です。「お客様と一緒に洋服を楽しみながら歩んでいきたい」という想いを込めました。
また、3月にオープンしたことから「March(3月)」にも掛けていて、“古着のオールド(old)と新品のニュー(new)を組み合わせる”という意味も含んでいます。
──お店のコンセプトを教えてください。
松田さん:「上質な日常着」です。国内外のデザイナーが素材やシルエット、着心地までこだわった“本当に良いと思えるもの”をセレクトしています。
特別な日に着る服も素敵ですが、普段の生活の中で自然に楽しめる服こそ、長く愛されるものだと思うんです。洗いやすさや扱いやすさなども大切にしています。

── 新品だけでなく、古着も取り扱っているのが特徴ですね。
松田さん:新品と古着を組み合わせたスタイルを提案しています。現在のメンズファッションは、ワークウェアやミリタリーなど過去のスタイルに影響を受けながら進化していて、多くのデザイナーも古着からインスピレーションを得ているんです。
それぞれの魅力を組み合わせることで、“自分らしい着こなし”が生まれると思っています。
── 古着に馴染みがない方でも楽しめる工夫は?
松田さん:古着に興味があっても、「ハードルが高い」と感じる方もいると思います。新品と合わせて提案することで、初めての方でも取り入れやすい形を意識していますね。
価格も1万円以下が中心なので、気軽に楽しんでいただけると思います。

新潟の日常に馴染むスタイル
── どのようなお客様が来店されていますか?
松田さん:20〜30代と40〜50代のお客様が半々くらいですね。“上質な日常着を探している方”が自然と集まっている印象です。
万代という立地もあり、初めて来店される方や県外の方が立ち寄られることもありますね。
── どんなスタイリングを提案していますか?
松田さん:ベースは、「フレンチカジュアル」です。白シャツに色落ちしたデニム、そこに革靴を合わせるような、“シンプルだけど品のあるスタイル”ですね。
「カジュアルすぎず、かしこまりすぎない」バランスを大切にしています。

── 新潟の暮らしにも取り入れやすいスタイルですね!
松田さん:僕が理想としているのは、「新潟のスーパーでも、表参道でも自然に見える服」です(笑)。
特別な場所へ行く時だけではなく、普段の生活の中で楽しめることが「上質な日常着」の魅力だと思います。
── 印象に残っているお客様とのエピソードは?
松田さん:「こういうお店を探していました」「初めて意味のある買い物ができました」と言っていただいた時は、本当に嬉しかったですね。
「この服を選んで良かった」と感じる体験を、一人でも多くのお客様に届けたいですね。

ファッションで毎日を少し楽しく
── 洋服屋という仕事の魅力は?
松田さん:一番の魅力は、お客様の人生の変化を近くで見続けられることですね。学生だった方が社会人になり、結婚して、子どもが生まれるなど、人生の節目に関われる仕事はあまりないと思うんです。
ライフスタイルや価値観に寄り添いながら、「毎日を少し楽しくするスタイル」を一緒につくっていきたいですね。
── ファッションを楽しむ上で大切にしてほしいことは?
松田さん:その日の“シーンに合わせて服を選ぶ”ことですね。「今日はワインを飲みに行くから少し良いシャツを着よう」「家族でバーベキューだから動きやすいデニムにしよう」など、時間や場所に合わせて服を選ぶだけで毎日がもっと楽しくなると思うんです。
だからこそ、「その服を着てどんな時間を過ごすのか」まで一緒に考えたいですね。

── 今後の目標を教えてください。
松田さん:まずは、「Marchon」をもっと多くの方に知っていただくことですね。8月から新しいスタッフも加わり、2人体制でさらにお店を盛り上げていきます!
そして、新品と古着を組み合わせる楽しさや、自分らしい洋服の選び方をより多くの方に伝えていきたいです。 将来的には地元・上越市にも店舗を展開できたら良いですね。
── 最後に、ガタチラユーザーへメッセージをお願いします!
松田さん: 駐車場も2台分あるので、まずは気軽に遊びに来てください!「ちょっと見てみたい」という方も大歓迎です。無理にお話したり、押し売りをすることもないので、安心してお越しください。
洋服が好きな方はもちろん、「これからおしゃれを楽しんでみたい」という方にも、新しい発見があると思います。皆さんと一緒に洋服を楽しめる時間を、心から楽しみにしています!

インフォメーション
| 店名 | Marchon(マルション) |
|---|---|
| 住所 | 新潟市中央区八千代2-2-4 |
| 営業時間 | 12:00~20:00 |
| 定休日 | 火・水曜日(祝日の場合は翌日振替) |
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