プロフィール
横山 勝一 :新潟市北区出身。幼いころから絵を描くことが好きで画家を目指していたが、美容師の伯母の影響もあり、美容師を志す。理容室に5年間、美容室に13年務め、現在はフリーランスの立場として美容室で指名客を得ながら訪問美容師としても活動している。
美容師になることが子供の頃のからの夢
――横山さんの生い立ちについて教えてください。
横山さん:新潟市北区で幼少期を過ごし、家族は全く美容師とは関係のない仕事ですが、叔母が美容師をしていたのでその影響があります。中学校3年生の時には、すでに美容師になりたいと思っていましたね。その前は、画家になりたかったんです。幼稚園の頃は、絵を描くことが好きすぎて教室に自分の絵を貼りまくっていました。私の絵だらけになってましたよ(笑)。あと、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」が好きです(笑)。
――幼い頃から何かを作ったり、表現することが好きだったんですね。
横山さん:そこからかもしれませんね。中学校から高校にかけては、町内の床屋さんと美容室を制覇しに行っていました。高校の時に制覇したかな。お店によって、みんな話すことも仕上がりも違うのでそれがおもしろかったです。高校生になり、サッカー部に入部したのですが夏休みにやめて、高校1年生の夏休みから大型連休は親の知り合いの美容室でバイトをしていました。美容師になりたいと親に相談したところ親の知り合いに美容室をやっている方がいて、「バイトだけど床掃きとかの雑用をすることで裏方になり、スタッフ目線になれるからやってみて嫌だったらやめればいいし、それでもやりたかったらその道に進めばいいんじゃない。」とアドバイスをもらいました。
――画家を目指していたところから、美容師になったきっかけは何かあったのですか?
横山さん:中学生から高校生の頃から漠然とですかね。特段きっかけがあったわけではないのですが、髪を切るのも切られるのも好きでしたし、あとはお店で流れている良い音楽を聴きながら好きな服を着て、こういう仕事をしたいなと思ったのもあります。直感ですかね、トライしてみたいと思いました。
高校を卒業した後は、お店で働きながら美容専門学校の通信課程で理美容師免許の資格を取得しました。理容室に5年、美容室に13年務めて、現在のお店は5年目です。訪問美容は本格的に始めて3年目になります。訪問美容をやっていると、お客様から顔を剃って欲しいと言われますので、そういった意味ではご要望にお応えするために今までの経験が活かせているのかなと思います。
困っている人に「訪問美容師」がいることを届けたい
――「福祉理美容師」の認定資格や「介護職員初任者研修」資格も取られていましたよね。
横山さん:訪問美容師を始めるにあたって、いくつか資格を取得しました。必ず必要な資格ということではないのですが、訪問理美容で必要とされるヘアスタイルや介護福祉の専門知識を学びました。訪問理美容にお伺いすると様々な身体状態の方がいらっしゃいますし、車イスも初めはどうしたら動くとか、倒れるとか危険なところが分からないので不安でした。しっかりとした仕事を行うためには、その不安を解消しに学ばなければいけないと思いました。興味を持っている方からも質問として結構聞かれますが、勉強して実際に活かすことができている部分も多くあるので今後も知識を深めていかないといけないと感じています。
――新潟には「訪問美容師」はどれくらいいらっしゃるのですか?
横山さん:新潟には、訪問美容専門でやっている業者がいくつかありますが、私は基本お店にいて訪問美容も行っています。個人でされている方もいますし、こういった訪問美容専門の業者に勤めている方もいます。私も詳しくないのですが、新潟ではまだまだ少ないと思いますね。でも、必ず困っている人もいて、そこに届いてほしいからブログを始めたり、少しずつ活動をしている中で先日はテレビの取材依頼もいただきました。テレビの影響はすごいですね。オンエアをご覧になった方から依頼が来たので取材を受けて良かったですし、もっと広く知ってもらえたら嬉しいです。私なんかはまだまだですが、情報が広がることで訪問理美容をしてる方はより求められますし、どんどん訪問理美容を始める人が増えると思いますし、そんな地域になり喜んでくれる方が増えたら嬉しいですね。
――横山さんが「訪問美容師」を始めるきっかけは何だったのですか?
横山さん:きっかけはお客様ですね。身体が不自由になってきてお店に来れなくなってくるお客様もいらっしゃって。美容師はお客様が来なくなったらその方と関係は終わるんですよね。それって寂しいです。「前のカットが変だったのかな。」とか理由も分からず終わってしまいます。でも、訪問美容は困っているから来てほしいと望まれて行くので、お店に来れなくなっても私が出向くことで関係を続けることができています。
私が訪問美容を始めようとした時は今以上に訪問美容という名前も無くて、それが仕事として成立することも知らなくてほとんどボランティアのようでした。でも、ちゃんとビジネスとしてやりたいので、しっかり料金もいただいてやっています。訪問美容をしようと決めた時、しっかり活動をしている方から学びたかったので、ネットで調べました。調べると東京に訪問理美容の協会や広く活動されている方が出てきたので見学させてほしいと電話をしてからは、毎月行っていました。現在は新型コロナウイルスの影響で行けていないのですが、東京には訪問美容の知り合いが多くできるほどで、新潟から毎月来る変な人がいると知られてきましたね(笑)。
――東京だと訪問美容師はたくさんいらっしゃるんですか?
横山さん:東京のほうは盛んですね。東京は私みたいにお店で働きながら訪問美容師として活動している人がたくさんいらっしゃるんですよ。逆に言うと、新潟で私程度の活動をしている人がテレビに取り上げられること自体が遅れているくらいで関東ではもう当たり前ですね。東京へ行くと毎回学びが多く、行くたびに刺激がありました。
――訪問美容師を始められてから何か変化はありましたか?
横山さん:訪問美容を始めてからはお店での仕事の意識が変わりました。訪問美容だといつお客様の具合が悪くなるかわからないので、サロンと比べてより気配り目配りをしないといけません。カウンセリングや話している時も楽しませなきゃいけないけど時間をかけてはいけないし、それが当たり前になるのでサロンに帰ると変に余裕ができます。だからこそ、視野が広くなってお客様とよりコミュニケーションが取れるようになったと思います。
お客様に選んでもらえる喜びがある
――美容師として大切にされていることはありますか?
横山さん:やっぱりお客様に楽しんで元気になって帰ってもらうことですね。個人的に選ばれなきゃいけないと思っていて、お客様に選んでもらうために求めるスタイルを提供してあげるのはもちろんです。いつもお世話になっているお客様が来て、「今日どうするか決めてないんですよね」と言われると、とても嬉しいですね。髪を切りに来てるのに決めてないんです。私にお任せしてもらえているのがありがたいですし、そんな時は、「僕に会いに来たんですね」と言うと大体笑ってくれます(笑)。
美容師がたくさんいる中で他の美容師との違いを見せないといけないので、“技術だけでなく接客も含めどんな会話をするのか”も意識しています。人として良いと思ってもらい、選んでいただけることがすごく大事です。お客様に楽しんでいただくために、まず自分が楽しむことを大切にしています。
――お客様との印象に残るエピソードを教えてください。
横山さん:訪問美容のお客様から涙を流すほど喜んでもらったことですね。ご本人もそうですし、そのご家族にも本当に喜んでもらえるのでとてもやりがいになります。訪問美容は、私が行くのでお客様が待たれているんですよね。必要とされているなと感じます。
――今後、挑戦したいと考えていることはありますか?
横山さん:訪問美容は求められる立場なので、求められることに挑戦したいですね。挑戦したいことはある程度はありますけど(笑)。でも、自分で決めずに一歩一歩やっていきたいです。今はまだまだですが教える側の仕事はしていきたいですね。
あと、介護の専門職の方との連携がもっとできればいいなと思います。訪問美容は一人暮らしの方のところにもお伺いしたりしているのですが、ご家族の方から連絡があったり、要介護の方はケアマネージャーさんや地域包括の方から連絡が来ることもあり、そういう職種の方たちとの連携でやれている仕事でもあります。そういった意味では、地域で支えるという側面もあると思います。求めるお客さんを訪問するとそこに関わる職種の方がたくさんいるので、その方々と連携することでもっと多くの人に届くのではないかなと思います。地域や他職種との連携を美容師としての目線で出来ることもあると思いますし、日々楽しく仕事をしていきたいですし、お客様のためにも考えていかないといけませんね。
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【訪問美容chainon(シェノン)】
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訪問美容師という方がいるんだね!困っている人にこの情報が届くといいな~!