【プロフィール】
宇都宮 郡二(うつのみや ぐんじ):大阪府出身。直子さんと一緒にさくらんぼや有機・無農薬野菜を育てる一方で、2023年からは「にいがたや 大阪たこ焼き」をスタート。
宇都宮 直子(うつのみや なおこ):聖籠町出身。高齢の両親をサポートしようと、生まれ育った聖籠町にUターン。郡二さんとともに、農家・たこ焼き屋と二足のわらじを履く。
『新潟人248人目は、「にいがたや 大阪たこ焼き」の宇都宮さんご夫婦です。長年暮らした大阪から移住されたお二人が、農業やたこ焼き屋を始めた理由などをお話しくださいましたよ!笑顔でご対応いただき、ありがとうございました♪』
「聖籠町で農家をしよう!」
——聖籠町に移住したきっかけは何ですか?
郡二さん:聖籠町に住む妻の両親が高齢になり、「近くでサポートできないか」と考えたのが理由ですね。
直子さん:子育ても終わって、いいタイミングかなと思いました。移住を考えてからすぐに実行したわけではなくて、準備に1年ほどを要しましたね。
——どんなことを準備されたのですか?
郡二さん:聖籠に来たら「農業」をしようと考えていたので、京都にある「スモールファーマーズカレッジ」という有機農法を教えてくれる農学校に二人で通いました。
——直子さんのご実家は専業農家でもあったのですね!
直子さん:そうです。私は関西に進学してそのまま就職し、主人と結婚しました。聖籠町に帰省した際に、特産の「さくらんぼ」や「野菜」の味に主人が感動してくれていたんですよね。
「こんな味わいをつくれたらいいな」と、“移住するなら農業に携わりたい”と考えるようになりました。
郡二さん:農学校では、生活していくための『半農半X(エックス)』という農業への関わり方も教わりました。しかし、まずは実際に体験してからと思い、初年度は“農業のみ”に取り組みました。
直子さん:そうしたら、かなり厳しくて…。本当に“プラスアルファ”が必要だと身を持って体験しました。「自分たちには何ができるのか」を真剣に考えましたね。
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“大阪生まれ、大阪育ち”ならできるはず!
——そこで考えたのが「たこ焼き」ですか?
郡二さん:「たこ焼きを始めてみない?」と妻に言われたんです。
直子さん:大阪の人たちの多くはたこ焼きを自宅で焼いているし、おやつ感覚でお店でも食べる文化があります。「その経験を生かしてみたら」と考えたんですね。
競合店は近くにないし、店舗として使えそうな建物もあったので、「初期投資も少なくて済む」と思いました。
——たこ焼きの作り方はどのように学んだのですか?
郡二さん:大阪でたこ焼き屋を営んでいた知り合いが聖籠まで来てくれてね。粉の配合などを教えてもらい、本格的に始動しました。
——ソースには特にこだわりがあるんですよね!
直子さん:ソースは自分たちで決めたんですよ。大阪のたこ焼きソースを試せるお店を回り、「ヘルメスソース」にたどり着きました。“スパイシーさと甘み、酸味のバランス”がいいんですよ。
郡二さん:当店のたこ焼きは、“ふわふわの食感”が特徴です。油っぽさとは対極にある、「これぞ大阪スタイルのたこ焼き」ですね。
直接反応を感じられることが楽しい
——オープンしたのはいつですか?
直子さん:2023年7月です。最初はまったく知名度がなかったので、販売したのが一日一個という日もありました。
郡二さん:地元の人たちの口コミで少しずつお客さんが増えて、ネット記事が出てからは地元以外の方々も来てくださるようになりました。
「以前大阪で食べた味を思い出しました」と、言われた時は嬉しかったですね。
直子さん:想像していたよりも、子供のお客さまが少ない印象ですね。私が子供の頃は小銭を握りしめて、地元の商店でお菓子を買っていました。今はそういう文化ではないのか、少し寂しさも感じます。
——対面販売ならではの楽しさはどんなところですか?
郡二さん:前職は企業で働いていて、BtoBの仕事でした。その仕事も楽しかったですが、対面販売にはまったく別の楽しさがありますね。
何事も「直」。味の改善や接客、会話など、やればやるだけ反応として直接返ってくるのは、やっぱり楽しいです。
——たこ焼き以外も販売しているのですか?
郡二さん:主は農家なので、季節によっては野菜も販売しています。野菜目当てのお客さまもいますね。
直子さん:冷凍の「たこ焼き」や「季節の果物」も無人で販売していますよ。
いつでも気軽にいらっしゃい
——野菜はどんなものを栽培しているのですか?
直子さん:少量多品種で栽培しています。キュウリやトマト、ナスにピーマンなどの夏野菜が中心ですね。
「にいがたやファーム」という名前で、「わくわくファーム 豊栄店」や「ナチュレ片山」などに卸しています。
——最後に、今後の目標を教えてください!
郡二さん:大阪に帰ったときに、鉄板を購入したんですよ。これをたこ焼きのプレートと入れ替えれば、お好み焼きが作れるんです!豚玉とか…。
直子さん:いや、やりません!絶対にやりません(笑)。いろいろ大変になるじゃない。
郡二さん:お好み焼きは冗談にしても、個人的にはいろいろとやってみたいと思っています。大阪には、近くに住む人たちが気軽に立ち寄れるお店がたくさんあります。しかし、聖籠町にそういったお店は少ないのが現状です。
一方で、子育てへのサポートが手厚い聖籠町には、昔と比べたら多くの人が住んでいると聞きました。人が増えているからこそ、住宅街にいつでも気軽に立ち寄れるお店があったほうがいいですよね。
“ふらっと来て、ちょっと話して、少し気分転換”できるお店であり続けたいと思います。
【にいがたや 大阪たこ焼き】
住所:北蒲原郡聖籠町諏訪山2334-1
電話:080-8828-5189
営業時間:平日16:00~19:00、土・祝日13:00〜19:00
定休日:日曜日
公式Instagram
なんだか「たこ焼き」が食べたくなってきたわ♪さっそく行ってみましょう~!