【プロフィール】
曽根原 健(そねはら けん):山形県出身。幼い頃に料理を楽しそうにする祖母の姿を見て、料理の道を志す。東京で修業をした後、2012年に独立し、新発田市に自身の店をオープンする。
『新潟人245人目は、新発田市にある「Cotton」のオーナーシェフ・曽根原健さん。大好きだったおばあさんが料理をする姿に憧れ、幼い頃から料理に触れていたそうです。新発田市に出店したきっかけなど、たくさんのお話を伺いました!笑顔でご対応いただき、ありがとうございました♪』
祖母の姿を見て志した料理の世界
——料理人を目指したのはいつですか?
曽根原さん:大好きなおばあちゃんが味噌や梅干しを作ったり、楽しそうに料理をしている姿を見て、「料理を作れる人になりたい」と思ったのがきっかけです。
——いつから料理をするようになりましたか?
曽根原さん:小学生の頃からですね。おばあちゃんの影響で、包丁研ぎもしていました。
——包丁研ぎを小学生で経験しているのは珍しいですね!
曽根原さん:「大人の目が届く範囲で」という条件で、なんでも体験させてもらいましたね。包丁研ぎは“料理づくりの基本”と思っているので、これも含めて料理をするのが楽しかったです。
——本格的に料理の道に進んだ経緯を教えてください!
曽根原さん:すぐに飲食店へ修業に入りました。当時は山形に住んでいたのですが、東京のお店で修業させてもらえることになったんです。
——初めての東京で、心細いこともあったのではないですか?
曽根原さん:ありましたね。しかし、「絶対に料理の道を極める」という自分との約束が心の支えになっていたと思います。
友人が遊んでいるのを羨ましく思うこともありましたが、「自分は何をしに来ている?」と常に律しながら、「いつか自分の店を持ってやる!」という気持ちで修業に励みました。
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自由に料理を表現したい
——独立を決めたタイミングはいつですか?
曽根原さん:修業をしている中で、「もっと自由に自分の料理を表現したい」と考えるようになったんです。
しかし、修業先で実行するのは難しいので、約10年の修業を経てお店を持つことを決意しました。
——新発田市に出店したのはなぜですか?
曽根原さん:祖母が新潟の出身だったこともあり、幼い頃から訪れていました。その時から第二の故郷でもあり、城下町の雰囲気も好きだったことが最大の理由ですね。
——幼い頃から馴染みのある地域だったのですね!
曽根原さん:住んでからは、“地域の方の温かさ”も知りました。夏祭りに行った時に、後ろから声を掛けてもらったんです。別に知らん顔して、声をかけずに通り過ぎることもできただろうに、わざわざ声をかけてくれました。
「私みたいな新参者にも優しい町だ」と思いましたね。
——お店をオープンしたのはいつですか?
曽根原さん:2012年にオープンし、今年で13年目になります。“オープンから変わらず、来てくれるお客様の笑顔を全力でサポートできるような料理や接客”を心がけています。
——オープンしてから現在までに変わったことはありますか?
曽根原さん:想いの部分は変わりませんが、その方法は常に成長過程にあると思います。
出店がゴールではなく、そこからがスタートです。料理や接客もお客様に育てていただきながら、少しずつ進歩していると思いますね。メニュー構成も同じです。
人のご縁に恵まれて13年
——印象に残っているエピソードを教えてください!
曽根原さん:「春色ソイミルクウイスキー」というドリンクは、当店で約2年働いているスタッフが考案しました。
当店の料理や雰囲気、お客様の好みなどを彼の中のフィルターを通してろ過して、“お店に合う最上のものを”と考えてくれた一杯です。お客様から「ドリンクおいしかったよ」と言われた時の感動は忘れられませんね。
“素敵な人たちと仕事をできていること”を日々感謝しながら料理を作っています。
——「どんな料理を提供したい」と考えていますか?
曽根原さん:「お客様のニーズに合わせた料理」ですね。できるだけ“独りよがりな料理にならないこと”を念頭に置いています。
いい素材を使っても、誰にも食べてもらえないのでは意味がありません。お客様に寄り添った料理を提供したいと常に思っています。
——「もっと自由に料理を表現したい」という想いとは違うのですか?
曽根原さん:同じです。お客様のニーズに対して、いかに自分が応えられるか。その為の手法を増やさないといけないですし、素材の見極めもより良くならないといけません。
自分の料理を表現するとは、「お客様の笑顔やおいしいに応えること」だと今も思っています。
——お客様は地元の方が多いですか?
曽根原さん:市外の方もいらっしゃいますが、新発田市内のリピーターの方が多いと思います。
——お客様とはよくコミュニケーションを取られるのですか?
曽根原さん:そうですね。来店してくれた方々の好みをより深く知ることが、「お客様に寄り添った料理の提供につながる」と考えています。
同時に、「心地良い接客」にもつながります。こういったやり取りを重ねて、お客様に育ててもらってきました。
——最後に、今後の目標を教えてください!
曽根原さん:「より地域の方に愛されるお店」になりたいです。シンプルですが、これに尽きると思います。
「ちょっと良いことがあったし、Cottonでおいしいものを食べよう」というように、日常の延長線上で使ってもらえるようなお店になりたいですね。
【Cotton】
住所:新発田市住吉町1-10-4
電話:0254-28-8870
営業時間:11:00~14:00、17:30〜21:00
定休日:水曜、ほか月一回不定休あり
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