【プロフィール】
大橋元木(おおはし もとき):長岡市(旧栃尾市)生まれ。東京の建築系専門学校を卒業し、様々な仕事を経験する。渋谷区の「八月の鯨」でバーテンデビュー。2001年に長岡駅前にカウンター10席のバーを出店。移転リニューアルを経て、現在の「Western Bar Forty-Niners(ウエスタンバー フォーティナイナーズ)」をスタート。2024年には「麻雀cafe LeeBo(リーボ)」をオープン。
『新潟人238人目は、「Western Bar Forty-Niner/麻雀cafe LeeBo」の代表・大橋元木さん。20年以上の経歴を持つベテランバーテンダーです。創業の経緯や飲食業界への想いについてお話を伺いました。素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』
バーテンダーの仕事との出会い
——専門学校を卒業後、すぐにバーテンダーになったんですか?
大橋さん:家業が建築系だったので、上京して建築系の専門学校に進学しましたが、“モノが相手の仕事”に興味を持てないことに気づいてしまったんです…。
漠然と“人を相手にする仕事をしたい”と思い始めて、居酒屋やリゾート施設などの仕事を転々としました。
——様々なお仕事を経験する中で、なぜバーテンダーを選んだのですか?
大橋さん:東京ではとにかくお金が無くて、昼夜問わず働いていたんです。
その中で「東京の夜の仕事ってどうなんだろう?」と興味が湧いて、戦後まもなくに創業した老舗のバー「八月の鯨」で働かせてもらったんですよ。
軽い気持ちで始めたんですけど、“バーテンダーという仕事の奥深さ”にどんどん引き込まれていきました。
——どのような部分に魅力を感じたのですか?
大橋さん:職人気質のかなり厳しいお店のため、勉強してもしきれなくてそのたびに怒られました。それが刺激になったんだと思います。
また、お酒のレシピや接客の勉強には終わりが無いことも魅力的でした。特に、“自分のアイディアを形にしたカクテルで、目の前のお客様に喜んでもらえること”が嬉しかったですね。
現在のお店で提供している「映画をイメージしたオリジナルカクテル」も、この頃に習得したんですよ。
【過去の新潟人はこちら】
▶【新潟市】酒蔵で働きながら“竹のぐい呑み”をつくる『竹クラフト作家の星野有佳里さん』をご紹介!「日本酒に興味を持つきっかけに」という想いを込めた酒器の誕生秘話を聞いてみた♪
▶【柏崎市】テレビCMでお馴染みの「リライブシャツ」で新潟を変える!?『りらいぶ代理店ほくと・吉田和也さん』に創業ストーリーを聞いてみた♪
自分のお店を持ちたい
——お店を立ち上げたきっかけを教えてください。
大橋さん:「雇われるのではなく、自分で商売をしていきたい」と、昔から漠然と考えていました。
27歳の時に、長岡市殿町でカウンター10席の小さなバーを出店しました。
——東京ではなく、長岡でお店を始めたんですね。
大橋さん:資金面も理由の一つですが、「東京にあるバーの雰囲気を長岡に持ち帰り、地元の人たちにも楽しんでもらいたい」と思ったのが大きかったです。
ただ、小さな店舗では理想を叶えられず、2005年には現在のお店がある長岡市東坂之上町に移転。座席が50席もある広い店舗で、理想の店づくりをスタートしました。
——その頃から「ウエスタン」をコンセプトにされていたのですか?
大橋さん:初めは、蝶ネクタイとベストをビシッと身にまとって接客する“静かに飲める正統派なバー”でした。
でも、私自身がかしこまった雰囲気のお店に入るのが苦手で…(笑)“ワイワイしながら本格的なお酒を飲めるお店”を目指すことにしたんです。
——どのようなお店なのですか?
大橋さん:西部劇の世界観が好きだったので、“1849年のアメリカにタイムスリップしたようなウエスタン調のお店”にして、店名も『Western Bar Forty-Niners』に変更しました。
お客様に楽しい時間を過ごしてもらうために、“接客・フード・お酒・内装の全て”にこだわりを詰め込んでいます。
映画をモチーフにしたカクテルが200種類以上あるので、ぜひ試してほしいですね。
——大橋さんの理想のお店に生まれ変わったんですね!
大橋さん:敷居の高くない、オープンなお店を作ることができました。
軽快なカントリーミュージックがかかる店内で、お客様もスタッフも楽しめるお店になったと思います!
リーマンショックで閉店の危機に…
——現在に至るまでの困難はありましたか?
大橋さん:順調にお客さんが増え続けていたのですが、2008年のリーマンショックで大打撃を受けました。常連さんの足も遠のいてしまう状況が、約2年間続いたんです。
——どのように乗り越えたのですか?
大橋さん:バーテンダー・経営者としてのプライドを一旦リセットして、“数字・コンセプト設計・マーケティング・人材育成”について、一から勉強し直しました。
徐々にお客様が戻ってきてくださり、売上も回復していきました。
——人材育成にも力を入れたのですね!
大橋さん:自分の修業時代と同じように、トップダウンの厳しい環境でスタッフの育成をしていたんです。当時は、「後継者を育てるためには厳しくしないといけない!」という先入観があったんですよ…。
でも、時代は変わっているし、厳しくするだけでは後継者育成に繋がらないと気付いて、“フラットな関係性を構築できる方針”に変えました!
まだまだ課題があるので、試行錯誤は一生続きそうですけどね(笑)
“飲食店の使命”と“新たなチャレンジ”
——お客様との印象的なエピソードを教えてください。
大橋さん:“昔からのお客様が親になって、子どもを連れて来店してくれたこと”が印象的でしたね。
お客様の人生の一コマに関われていることが、とても嬉しかったです。
「飲食店の使命とはなんだろう?」と考えるきっかけにもなりましたね!
——答えは見つかったのですか?
大橋さん:“人と人が出会う場・時間を提供すること”が使命だと考えています。
お酒や料理をきっかけに会話を楽しむお客様を見ていて、「お酒を飲みに来るのが本質ではない。新しい出会いや会話を楽しめる場所を求めているんだ」と気が付きました。
——その使命感が『麻雀cafe LeeBo』の立ち上げにも繋がっているのですよね!
大橋さん:ビルの2階で営業されていた老舗の喫茶店が閉店したときに、「心躍るような体験・時間を満喫できる空間が作りたい」と構想し始めたんです。
当時、スタッフ同士で麻雀を楽しむのが恒例になっていて、女性スタッフから「長岡には女性が気軽に麻雀を楽しめる場所がないよね」という話が持ち上がり、『麻雀cafe LeeBo』の立ち上げを決意しました!
——新たなチャレンジですね。どんなお店なのですか?
大橋さん:“女性でも気軽に足を運べるようなお店作り”を心掛けています。
麻雀教室もやっていて、参加者の90%は女性です。夫婦やカップルで来店する方もいらっしゃいます。
“タバコの煙がモクモクで、怖いお兄さん達がジャラジャラ打っているようなイメージ”を払拭して、純粋に麻雀を楽しめるお店を作っていきたいですね。
——出会いの場にもなっていそうですね!
大橋さん:男性よりも女性の方が、麻雀をゲームとしてよりも“会話をする場”として捉えていらっしゃるように感じます。
お店で知り合った方々が友達になって、一緒に来店してくれることも増えてきましたよ。
“自分のお店を中心にして、人の縁が広がっていく”のが嬉しいですね!
——今後の展望や挑戦したいことを教えてください。
大橋さん:“スタッフが生き生きと働いて、お客様が笑顔で過ごしている”、そんな風にお店が綺麗にまわっている状態を眺めるのが生きがいなんです!
単なる飲み屋や雀荘としてだけではなく、“人と人を繋ぐ場所”を提供し続けたいですね!
——ガタチラユーザーに向けてメッセージをお願い致します。
大橋さん:『Western Bar Forty-Niner』と『麻雀cafe LeeBo』は、気軽に入れるオープンなお店です!
「賑やかな雰囲気で美味しいカクテルを飲みたい」、「麻雀をやってみたかった」と思っている方は、ぜひ遊びに来てください。
バーでお酒を楽しんだ後に、2階の麻雀カフェでゲームするのもオススメですよ!
【Western Bar Forty-Niner(ウエスタンバー フォーティナイナーズ)】
住所:長岡市東坂之上町2-3-4 いこいビル1階
電話:0258-37-1807
営業時間:18:00~27:00
公式ホームページ
公式Instagram
【麻雀cafe LeeBo(リーボ)】
住所:長岡市東坂之上町2-3-4 いこいビル2階
電話:0258-86-6058
営業時間:15:00~0:00
公式ホームページ
公式Instagram
素敵な使命感よね♪お店に行ってみたいわ~!