【プロフィール】
寺田和正(てらだ かずまさ):大阪府出身。神奈川県の高校を卒業後、北海道の酪農学園大学に進学し、食品加工を学ぶ。北海道の食肉加工メーカーに就職後、ハムソーセージ職人として独立する夢を抱いて茨城のハムソーセージ専門店に弟子入り。2011年に独立し、新潟市でハムソーセージ専門店『メッツゲライ テラ』をオープンする。
ガタチラスタッフ:『新潟人173人目は、自家製ハムソーセージ専門店『メッツゲライ テラ』の代表取締役・寺田和正さんです!北海道のハムソーセージの製造会社に就職し、ハムソーセージ作りに魅了された寺田さんは、独立を機に“豚肉の消費量が全国屈指の新潟”でのチャレンジを決めました。ハムソーセージの魅力や『メッツゲライ テラ』の出店エピソードなど、たくさんのお話をお聞きしました。素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!
北海道で“食肉加工”と出会う
──ご出身は大阪なのですね!
寺田さん:小学校3年生くらいまで大阪で育ちました。親の仕事の都合で横浜に引っ越し、高校卒業まで過ごした後は北海道の酪農学園大学に進学したんです。
──酪農学園大学に進学したのは、酪農に興味があったのですか?
寺田さん:ただ単に北海道に行きたかったからです(笑)チーズが好きだったので、チーズづくりの勉強をしたいという気持ちもありました。授業ではチーズだけでなく、ハムやソーセージの加工を学ぶ機会もあり、卒業後は北海道のハムソーセージの製造会社に就職しました。
──前職でノウハウを身につけたんですね。
寺田さん:在職中に本場のドイツへ研修に行く機会があり、職人から作り方を教わったり、現地のハムソーセージを食べて学んでいました。想像以上に多いハムソーセージの種類を知り、「自分でも作りたい」という思いが強くなりました。
──ハムソーセージの魅力に惹かれていったのですね!
寺田さん:「独立したい」という気持ちが強くなっていた時に、茨城県の「ハンス・ホールベック」という有名なソーセージ専門店が製造スタッフの募集をしていて、「今しかない」と思い弟子入りしたんです。5年ほど勉強させてもらい、2011年に『メッツゲライ テラ』をオープンさせました。
──新潟市にオープンしたきっかけは何だったのですか?
寺田さん:妻の実家が新潟市という縁もありますが、新潟県が“豚肉の消費量が全国屈指”だったことも大きいですね。新潟でチャレンジしてみようと思いました!
学べば学ぶほど奥深いハムソーセージの魅力
──「ハンス・ホールベック」での修業はどうでしたか?
寺田さん:師匠が「ドイツ国家認定食肉加工マイスター」の資格を持っていて、ドイツのコンテストでも受賞したことのある方だったんです。ハムソーセージの店で必要なことは全て学ばせてもらいました。そのお店ではイートインの営業もしていて、製造・販売だけでなく、“イートイン(料理)”の大切さを学びましたね。食べてもらうきっかけを作ることで、テイクアウトやリピーターになってもらいやすいと思います。
──お店づくりでこだわっている点を教えてください!
寺田さん:木の温もりやお客様との距離を近くする点にこだわりました。お客様によって目的は様々なので、“会話”を大切にしています。お客様との会話を通じて厳しい意見のほか、お褒めの言葉をいただくこともあります。そういう“リアルな声”が本当にありがたいですね。お客様から「ドイツでこういうソーセージを食べたんだけど」と言われて、そこで新たに商品を作ることもあります。
──要望にも対応してもらえるんですね!“本場ドイツの製法”とはどういうものですか?
寺田さん:ドイツならではの“肉の配合や練り方”ですね。ドイツ研修や「ハンス・ホールベック」で学んだことを店のベースとしています。初めの頃は新潟県民の口に合うように、日々作り替えるという試行錯誤はありましたね。新潟は米処なので、“ご飯に合うハムソーセージ”を追求しています。
──色々なお店のソーセージを食べ歩くこともされるのですか?
寺田さん:今はソーセージを味見するより、他のジャンルの料理からヒントを得ることが多いです。出汁を入れてみたり、味噌を使ってみたり、“日本の調味料を使った商品”の開発も一つのテーマです。
──定期的に新商品を作っているのですか?
寺田さん:常にレシピのストックを持っていて、季節によって変化させています。例えば、「夏にはバーベキューに合う商品」や「季節の旬の具材が入った商品」などです。これからの季節は「ポトフや鍋に合うソーセージ」ですね。
新潟に豚肉あり!
──食材は新潟県産にこだわっているのですよね!
寺田さん:豚肉は必ず新潟県産豚を使っています。ブランド豚だけでなく、“新鮮でより質のいい豚肉”にこだわっています。
──商品づくりで苦労することは何ですか?
寺田さん:常に同じ味をキープしなければならないので、肉の処理や作る時の温度などに気を付けています。季節や個体差などによって脂や赤身の具合も変わるので、均等になるようにしています。
──商品は寺田さん一人で作っているのですか?
寺田さん:惣菜や料理はスタッフが作っていますが、ソーセージやハムの加工は私一人ですね。“次世代に伝えていく”こともテーマの一つなので、若い職人を育てることにも取り組みたいですね。“職人がお客様とやりとりしながら手作りしていく”という方針は、大切にしていきたいと考えています。
──おすすめの商品を教えてください!
寺田さん:メインディッシュになる太いソーセージです!「純白のビアンカ」というブランド豚を使用していて、食べ応えがあり、肉汁や旨味がご飯によく合います!常時60種類のハムやソーセージを取り揃えているので、商品の特徴やお好みの味など気軽に聞いてください!
──お客様との印象に残るエピソードを教えてください!
寺田さん:当店の「ポイントカード」があるのですが、それを10年かけて溜めてくれていた方がいて、それが本当に嬉しかったですね。当店の商品を長く愛してくださる方々に支えられていると感じます。接客も含めて、“楽しい場所であり続けたい”ですね!
──今後の目標を教えてください。
寺田さん:まだまだ認知度が低いと思うので、新潟の豚肉を使っていることをもっとPRしたいです。それに合った食材やスパイスを見つけて、新潟県民はもちろん、県外の方にも新潟のハムソーセージのおいしさを知って欲しいですね。そして、“豚肉を新潟の文化”として県全体が盛り上がれたら嬉しいです。
──最後にお店のアピールポイントを教えてください!
寺田さん:ランチなどの食事はもちろん、オリジナルブレンドコーヒーや自家製スイーツもあるので、カフェとしても利用できます!小さいお子様も大歓迎なので、ぜひ気軽に足を運んで欲しいと思います!
\ ギフトにもおすすめ「メッツゲライ テラ」は通販サイト「ガタ市」からも購入できます!/
【Metzgerei TERRA(メッツゲライ テラ)】
住所:新潟市東区中木戸50-4
電話:025-256-8464
営業時間:販売10:00~17:30、テイクアウト10:00~17:00、ランチ11:00~16:30
定休日:日曜
公式ホームページ:https://r.goope.jp/metzgerei-terra/
公式Instagram:https://www.instagram.com/metzgerei_terra/
“新潟の豚肉文化”がもっと広がると嬉しいわね♪私もお店に行ってみましょう~