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【新潟市秋葉区】住宅街のクラフトビール醸造所『ムギノミツ.の店主・小林一行さん』にインタビュー!地域に根ざす一杯に込めた想いとは?

配信日:2026年03月07日 更新日:2026年03月06日

アイキャッチ

ムギノミツ.の店主・小林一行さん

【プロフィール】
小林 一行(こばやし かずゆき):阿賀野市出身。会社員として勤務した後、45歳で退職。「自分の手でものづくりがしたい」という想いから、趣味で親しんできたクラフトビール醸造の道を志す。約2年の準備期間を経て、住宅街の一角にクラフトビール醸造所「ムギノミツ.」をオープンする。

ムギノミツ.のクラフトビール

好きから始まった第二の人生

——前職はどのようなお仕事だったのですか?

小林さん:医療従事者として、組織の中で長年働いてきました。

クラフトビールはもともと好きで、酒屋で購入して飲むのが趣味でした。ただ、専門的な知識があったわけではありません。

——クラフトビールの道を志したきっかけは?

小林さん:退職が転機でした。家庭の事情もあり会社を離れることになったとき、「次に何をするか」を真剣に考えたんです。

“自分の手で何かを作ること”に憧れがあった中で、「好きなクラフトビールを自分で作れないか」と思い、調べ始めました。

——実際に独立を決めたときの心境は?

小林さん:不安しかなかったですね(笑)。再就職という選択肢もありましたが、また組織に入るイメージが湧きませんでした。

小規模であれば一人でも醸造できると分かり、「やるなら小さく、一人でやろう」と決めました。

ムギノミツ.の店内

住宅街のブルワリー誕生

——技術はどのように学んだのですか?

小林さん:「小規模醸造」を学べる場所を探しました。免許取得の相談もできるところを条件に探し、ようやく見つけたのが栃木県の醸造所でした。そこで基礎から学びましたね。

——立ち上げまでに苦労したことは?

小林さん:醸造免許の取得や設備の導入、物件探しなど、ほぼすべて自分で行いました。特に大変だったのは酒類製造免許の取得ですね。税務署に何度も通い、書類もすべて自分で作成しました。

時間はあったので、お金をかける代わりに時間を費やしました。設備も海外メーカーと直接やり取りし、片言の英語で交渉しました。本当に多くの方に助けていただきましたね。

ムギノミツ.の店内

——秋葉区・新町という場所を選んだ理由は?

小林さん:駅から徒歩圏内で、地元からも通いやすい場所を探していました。

今の物件はもともと住宅用の借家ですが、大家さんに相談したら「醸造所として使っていいよ」と言ってくださったんです。ご縁に恵まれましたね。

——隠れ家的な雰囲気も魅力ですよね!

小林さん:実は最初から隠れ家にしようと思っていたわけではなく…。お客様から「隠れ家ですね」と言われて初めて気づきました(笑)。

気づかず通り過ぎてしまう方も多いのですが、「ようやく見つけました」と言って来てくださる方もいて、ありがたいですね。

——店名「ムギノミツ.」に込めた想いは?

小林さん:「麦から生まれる“蜜”=ビール」を表現しています。

ビールを連想でき、少し柔らかい響きにしたかったんです。親しみやすさを出したいと思い、カタカナ表記にしました。

ムギノミツ.の店主・小林一行さん

“丁寧に作る”という信念

——ビール造りで大切にしていることは?

小林さん:“丁寧に作ること”ですね。今は「ペールエール・ヴァイツェン・IPA」の3種類を軸に醸造しています。

まずは定番のスタイルをきちんと提供できることが目標です。小規模なので手作業も多く、自分でチェックしながら進めなければいけません。だからこそ、丁寧に向き合っています。

——初めて自分のビールが完成したときの気持ちは?

小林さん:嬉しいというより、「ほっとした」という気持ちが大きかったですね。「失敗だったらどうしよう」と不安だったので、ようやく“一歩進めた”という感覚でした。

ムギノミツ.のクラフトビール

——タップルームを併設した理由は?

小林さん:研修先も同じようにタップルームを併設していて、“作った人がそのまま提供するスタイル”に魅力を感じました。

お客様と距離が近いのが良いですね。席数は多くありませんが、自然と会話が生まれます。おつまみは持ち込みスタイルなので、お客様同士で分け合う光景も見られます。

——この場所でよかったと思う瞬間は?

小林さん:自分がいなくても、お客様同士で会話が弾んでいるときですね。常連さんや町内の方がふらっと立ち寄ってくださると、「少しは役に立てているのかな」と感じます。

ムギノミツ.の店内

賑わいをつくる存在へ

——最後に今後の目標を教えてください!

小林さん:「人と人がつながる場所」になれたらと思っています。クラフトビールをきっかけに人が集まったり、ちょっとした賑わいが生まれたり…。そんな役割を少しでも担えたら嬉しいですね。

大きなことをするというより、「ここに来れば、誰かと出会える」と思ってもらえる場所でありたいです。

——どんな広がりを期待していますか?

小林さん:まずは地元の方に知ってもらい、飲んでもらうことが大切だと思います。

当店をきっかけにクラフトビールに興味を持っていただけたら嬉しいですし、「こんな世界があるんだ」と感じてもらえたら、それだけで十分です。

ムギノミツ.の外観

店名:ムギノミツ.
住所:新潟市秋葉区新町1丁目6-3
営業時間:金・土曜17:00~20:00
公式Instagram

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