プロフィール
田宮 翔(たみや しょう):新潟市西区内野町出身。保育の専門学校を卒業し、幼稚園教諭として3年勤務した後に、人材派遣会社の営業職を経て、愛宕商事(株)へ入社する。遊びながら地元の知識を学ぶボードゲーム「知域王」を開発し、新潟を愛する子供を育てたいと考えている。
ガタチラスタッフ:『新潟人101人目は「愛宕商事株式会社」教育事業部の田宮翔さん。遊びながら地元の知識を学ぶボードゲーム「知域王」開発者の素顔に迫ります!素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』
幼稚園教諭からの転身
──前職は幼稚園の先生だったのですね!
田宮さん:幼稚園教諭を3年間勤めました。その後、人材派遣会社の営業職を3年経験し、愛宕商事に入社しました。
──昔から幼稚園教諭を目指していたのですか?
田宮さん:幼い頃からの夢が「保育園の先生になる」でした。保育園の担任の先生が大好きで私の初恋だったんです(笑)。叔母が保育士だったこともあり、幼稚園教諭を目指しました。
──憧れの職業から転職したのはなぜですか?
田宮さん:幼稚園教諭の時はコミュニティが狭く、外の世界の情報が全く入ってこなかったんです。幼稚園に来られる業者の方のスーツ姿がカッコよく見えて、営業の仕事をやってみたいと思いました。
──愛宕商事に入社したきっかけは何ですか?
田宮さん:営業経験を重ねて、自分の営業スキルが上がったと感じた時に、教育関係の仕事に携わりたいと考えたからです。愛宕商事に教育事業部という部署があることを知り、ここしかないと思いました。「教育に関わっていきたい」という想いは、現場を離れても変わりません。
ボードゲーム「知域王」制作秘話
──ボードゲーム「知域王」を作るきっかけは何ですか?
田宮さん:幼稚園教諭の頃、新潟では子供たちの冬場の遊びが少なく、室内遊びで何かないかと探していたところ、知育という分野のボードゲームと出会いました。コミュニケーション能力やロジカルな思考を育むことができるほか、引っ込み思案な子がボードゲームを通じて活発に発言してくれます。それを教育に活かせないかと考えたのがきっかけでした。
──ボードゲームと新潟を結び付けたのはなぜですか?
田宮さん:学校教育で地域愛を育む取り組みをしていますが、若者が県外に流出している現状を見ると、あまり上手くいっていないと感じます。その理由を考えた時に、「自分がずっと新潟にいるのはなぜだろう」と考えました。自分の夢が新潟にいても実現できたこともありますが、新潟や地元が大好きだからなんです。地元の桜や川の立体交差は、全国的に見れば大したことがなくても、自分の中では一番だと思っていて、よく自慢していました(笑)。地域愛を育てれば、若い子が新潟に残ってくれるかもしれないし、新潟を離れても地元のために何かをするという考え方に繋がるかもしれません。そこで、ボードゲームで楽しみながら地元に触れてもらいたいと考えました。
──地元でも知らないことがたくさんありますよね。
田宮さん:当たり前だと思っていたことが実は日本一だったり、新潟に住んでいても知らないことってたくさんあるんです。それを勉強で教えられるよりも、ゲームで体験することで子供たちの中に残っていくと思います。
──地域の情報を調べるのは大変そうですね…。
田宮さん:大変でしたね(笑)。新潟が好きと言っている割に知らないことが多く、一人では作れないのでたくさんの方に協力してもらいました。[佐渡版]の時は学校の先生や地域のお店の方、市役所の方、[新潟市版]では範囲を広げて一般の方から学校の先生、新潟市職員の方などにワークショップへ参加してもらい、地元の方の意見を大切にして作りました。意見を出し合って作るので、みんなで地域の魅力を再発見しようという気持ちになります。それが「知域王」を作る過程の魅力ですね。
──第一弾に佐渡を選んだのはなぜですか?
田宮さん:2020年に小学校の修学旅行ぶりに佐渡へ行き、懐かしさと同時に大人になって初めて気づく魅力がありました。また、佐渡の人口減少が著しいという現状を知り、佐渡の素晴らしさを地元はもちろん、島外の人にも知って欲しいと考えました。当社としても、「新潟県を盛り上げる」というミッションがあったので、佐渡を盛り上げることで新潟県全体を盛り上げようという考えもありました。佐渡には取材で何度も行き、ハマりましたね(笑)。
──制作で苦労したことは何ですか?
田宮さん:たくさんの人を巻き込み過ぎて収拾できない時がありました(笑)。みなさんカードにしたい情報がたくさんあるので論争になるんです。しかし、みんなで話し合って決めるということに意味があったと思います。制作にはどちらも半年かかりましたが、社内に相談できるか人がたくさんいましたし、佐渡版では佐渡の方たちが「一緒に作ろう」と言ってくれたのが嬉しかったですね。パソコンで調べればいくらでも作れるものをあえてみんなで話し合いながら作り、“みんなで作った”ということを大切にしています。
地域の人たちを巻き込むことの大切さ
──これまでの印象に残るエピソードを教えてください!
田宮さん:小学生が自主学習で「知域王」を用いて勉強しているのを目にしたことが一番嬉しかったですね。佐渡では小学校で導入されていますし、新潟市でも各校に配布されます。利用方法は学校にお任せしていますが、学習した子は大人になっても「知域王」を忘れないと思いますし、それが残せただけでも良かったです。
──プライベートの過ごし方を教えてください!
田宮さん:休日はボードゲームをすることが多いですね(笑)。友達を家に呼んで、お酒を飲みながらゲームをするのが好きです。「知域王」を作る時もゲームをしながらアドバイスをしてくれたり、友達には助けられています。最近はキャンプにもハマっています!結局、キャンプでもボードゲームをしているんですけどね(笑)。
──最後に、今後挑戦したいことを教えてください!
田宮さん:「知域王」は地区大会とチャンピオン大会を開催することを毎年の恒例行事にしたいと考えています。子供たちが大人になった時に「知域王」が共通の思い出になり、それが新潟の文化になってほしいです。今は内野町版を作っていますが、私は入らずに地域の方々に作ってもらうという新しい作り方をしています。内野町でできれば、他の町でも作れるので、今後のモデルケースにしていきたいです。新潟に少しでも興味がある方に手に取ってもらい、新潟の魅力を内側から発信できる人が増えて欲しいと思います!
>>>「知域王」ホームページはこちら
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【愛宕商事】
住所:新潟市中央区東堀通一番町494番地3
電話:025-228-4888
遊びながら学べるのは嬉しいね♪私たちも「知域王」で新潟のことをもっと知りたいな~!