プロフィール
オダニハジメ:富山県氷見市出身。大学進学を機に新潟に移住する。大学在学中に新潟お笑い集団「NAMARA」に所属すると、同期入所の相方・秋山朋信と2017年に『出来心』を結成。ラジオパーソナリティやイベントMCなど多方面でお笑い芸人として活躍しながら、様々な社会課題に取り組んでいる。
ガタチラスタッフ:『新潟人140人目は、『出来心』のオダニハジメさんです!ラジオパーソナリティやイベントMCなど多方面で活躍するオダニさんが芸人を目指したきっかけとは!?今後の目標などをたくさんお聞きしました。素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』
第一志望が叶わずお笑いの世界へ
–お笑いは昔から好きだったのですか?
オダニさん:小さい頃はテレビっ子で、お笑いはもちろん、色々な番組を観ていました。しかし、当時から芸人になりたいと思っていたわけではなく、高校卒業後は大学で化学を学びたいと思っていたんです。けれど、大学受験で物理学を学べる学科しか受からず、「一番やりたいことができないなら好きなことしよう!」という考えになり、お笑い芸人を目指しました。静かにグレた感じでしたね(笑)。
–『NAMARA』に所属したきっかけは何だったのですか?
オダニさん:落語は一度もやったことないのですが、大学時代は落語研究部に所属していて、大学3年生の時のお笑いコンテストに「NAMARA」のスタッフが来ていて、かっこよく言えばスカウトされたんです(笑)。その時からプロを目指す気持ちがあったため、当時組んでいた相方とコンビで入所しました。しかし、当時の相方は北海道出身だったので、地元に戻ってしまい、それから『出来心』を結成するまでの2年位はピン芸人として頑張っていました。
–『NAMARA』で活動してから、お笑いに対する意識は変わりましたか?
オダニさん:『NAMARA』には、「シンプルに面白い事」を求めるだけではなく「社会課題とお笑いを絡めて何かをする」という方針があるという事が入所してから見えてきたんです。それからは、その方針に引っ張られて「新潟の為に何かしたい」と思うようになりました。
新潟で芸人を続ける理由
–地元の富山に帰ろうとか、東京に進出して活躍したいという考えはなかったのですか?
オダニさん:実は『NAMARA』には学生時代だけお世話になって、卒業後は東京でプロを目指そうと思っていました。しかし、実際に『NAMARA』で活動してみると、富山や東京では得られなかったであろうチャンスをたくさんもらえたんです。入所してすぐにコミュニティFMの番組を任されたり、未経験のイベント司会のお仕事をいただいたり。実際にやってみて学べる環境が多くあったので、新潟だからこそできる経験を沢山したいと思ったんです。
–『出来心』はどうやって結成されたのですか?
オダニさん:相方も進学を機に新潟に来ていて、同じく学生時代に『NAMARA』に入所していました。一度は退所していましたが、彼が再び『NAMARA』に戻ったタイミングが私の入所と同じで、結果的に同期になったんです。たくさんいた同期の中で「相方が一番おもしろい!」と思ったので、私から声を掛けました。
–『出来心』のネタはお二人で考えているのですか?
オダニさん:ベースを秋山さん(相方)が作って、それを一緒にブラッシュアップを重ねて作り上げています。ピン芸人の時は、ライブ会場に向かうバスの中でネタを考えていたくらいなので、自分でもお笑いの事をよくわからないままこの業界に飛び込んでいる状態なんです(笑)。
“知識の入口”に立たせてもらう喜びをみんなにも
–今はラジオ番組やイベント司会のお仕事に大活躍ですね!
オダニさん:ありがたいことにお仕事をいただいております!今は社会課題に関する情報を得たいと思って活動していて、ラジオでも社会課題に直接的に取り組まれている方をゲストにお呼びしています。様々な情報を集められるような場を作りたいなと思っています。
–お笑いを通じて社会課題に取り組んでいらっしゃるんですね?
オダニさん:そうですね。私自身もこれまで関わりのなかった事でも、仕事をきっかけにそこから色々な事を知る入口に立たせてもらっているんです。だから、皆さんが何かを知るきっかけや“知識の入口”になれたら良いなと思って、枠を狭めずに色々な事に取り組むようにしています。
–「にいがた漬物大使」もその一環なのでしょうか?
オダニさん:新潟の漬物イベントのお仕事をいただいたのをきっかけに存在を知り、自分から「大使をやらせて欲しい!」と組合に直談判しました(笑)。新潟は漬物の生産量が全国トップクラスだという事をご存知ですか?そういう事も含め、新潟を盛り上げる一役を担えたら嬉しいですね!
–お仕事をする上で常に大切にされている事は何ですか?
オダニさん:誰かにインタビューする際に、その方がこれまで質問された事のないような内容を聞く事を常に考えているので、その為の下調べを重要視しています。MCでもラジオのお仕事でも、アナウンサーからは質問しにくい、そして話題にしにくいような内容を、芸人の立場を生かして引き出していきたいと思っています。
–具体的に聞いても良いですか?
オダニさん:例えば政治や宗教、LGBTQ、お金、依存症など、伝えなくてはいけない大切な事だけれど、なんとなく口に出すのがはばかられる風潮があり、話しづらいことをあえて取り上げて伝えたいんです。自分ならエンタメを介してしなやかに伝えられると思うんです。お笑いの要素を入れる事で、硬くならずに大切な事を知ってもらう入口になれたら良いですね!
“新潟だから”“芸人だから”こそできることを
–新潟で芸人をしていて良かったと思うことはありますか?
オダニさん:“芸人”は何でもできる立場だと思うんです。実は小さい頃の夢が学校の先生だったのですが、芸人になった今、小学校でSDGsの講演をするのに教壇に立っています。また、小さい頃から野球をやっていて、憧れがあった高校野球の解説を、お仕事としてやっています。これらのお仕事も、新潟でなければチャンスをもらえなかったと思います。色々な役になれるのが芸人というプラットフォームだということを、新潟で芸人をやらせてもらう事で実感しています。
–最後に今後挑戦したい事を教えてください!
オダニさん:芸人としては、テレビのレギュラーが欲しいですね。今は新潟市の一部地域で観られるケーブルテレビへの出演だけなので、もっと多くの人に観てもらえる番組でロケにも出てみたいです!それで、今よりもっと色々な人と出会えたら嬉しいですね!あとは、今はイベントや番組に呼んでいただくお仕事が多いので、これからは自分で企画立案して開催するイベントもやってみたいと思います!今後の活動もぜひ楽しみにしてください!
新潟の芸人さんならではの視点が面白いわね。活躍がますます楽しみだわ♪