髙橋 卓(たかはし すぐる):新潟市秋葉区出身。アパレルのアルバイトをした後に福祉施設に10年間勤務する。その後、情報通信業に転職して、介護事業ビジネスを経験。2019年6月に独立して(株)VIVIDを設立し、「VIVID SKATE SCHOOL」を開設する。子供からシニア世代まで、幅広い世代にスケートボードの楽しさを教えつつ、不登校などの子供たちのカウンセリングやフォローを行っている。
ガタチラスタッフ:『新潟人128人目は「VIVID SKATE SCHOOL」代表の髙橋 卓さん!
スケートボードを通じて、様々な経験をして欲しいと開設したスケートボードスクールでは、前職の経験と知識を活かして「スケートボード×福祉」に取り組み、引きこもりや不登校、発達障害、自閉症などの子供への支援も行われています!高橋さんがスクールを始めたきっかけとは!?素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』
介護職からスケートボードスクールへ
──福祉業界へ入ったきっかけは何ですか?
髙橋さん:働いていたアパレルの正社員になろうと考えていたのですが、募集枠が空かなかったので、“接客”という分野で探した時に介護の仕事をしたいと思いました。
──アパレルとは大きな違いがあったのではないですか?
髙橋さん:介護の仕事はやりがいもあり、面白かったですね!よく介護は3K(きつい、汚い、危険)と言われますが、人と関わる仕事なのでそういう考え方ではできないと思いますし、面白いことや楽しいこともたくさんありました。
──やりがいを感じていた介護の仕事を辞めて、別の業界へ転職されたのですね。
髙橋さん:介護の仕事は「もっとこうしてあげたい」と思っても、なかなか実現できないというもどかしさがあり、別の業界で挑戦しようと考えました。しかし、そこからが大変でしたね(笑)。30歳になって介護の仕事から情報通信系に変わったので、ビジネスの基本から学び、様々な介護事業の構築などに3年間携わりました。
──それから(株)VIVIDを立ち上げたということですか?
髙橋さん:立ち上げ前に個人でスケートボードスクールをすでに始めていたんです。スケートボードは中学生の頃から趣味でやっていて、前職の時の取引先に「スケートパークを作って欲しい」とお願いしたところ、実現しました。それなら「自分がスクールをやります」とお願いして、20名程の生徒に月2回教えていました。スケートボードが東京五輪の正式種目に選ばれた時に、「福祉とスケートボードを組み合わせたら面白いんじゃないか」と考えて、もともと起業したいという想いもあったので、その機会に独立しました。
──「VIVID SKATE SCHOOL」の生徒は何名いらっしゃるのですか?
髙橋さん:小中学生を中心に現在150名程の生徒さんが通っています。以前のスクールで教えていた生徒も来てくれて、20名くらいでスタートしましたが、それから間もなく新型ウイルス禍に入ったので一時休業もしましたし、精神的にも経済的にも大変でした。緊急事態宣言が出た時は1カ月間スクールを休みましたが、学校が休校になっている子供たちが遊べるように練習場だけ開放していました。親御さんからは「子供たちのストレスが溜まっていたので、開放してくれて助かる」と感謝されましたね。
スケートボードを通じて自己肯定感を育む
──スケートボードは東京五輪の影響で人気競技というイメージですが、選手を目指す子が多いのですか?
髙橋さん:五輪を目指すというよりは、「友達がやっているから」「面白そうだから」と始める生徒が多いですね。当スクールのコンセプトは、「スケートボードの恐怖心を乗り越え、技が出来た時の成功体験などを通じて、強い気持ちを育む」ということです。スケートボードは自由度が高く、技の種類も多いのでたくさんの成功体験ができるスポーツだと思います。大人のクラスもあり、最高齢の方は70歳男性です。女性も60代の方がいます。チャレンジしたいという想いを持って頑張っている人は、大人にも多いんですよ。
──幅広い世代ができるスポーツなんですね。そんなスケートボードと福祉を組み合わせているのもVIVID SKATE SCHOOLの特徴ですよね。
髙橋さん:そうなんです。当スクールは「スケートボード×福祉」に取り組んでいて、現在は引きこもりや不登校、発達障害、自閉症などの子供への支援を行っています。子供たちに居場所と成功体験を提供し、コミュニケーション能力を高められるように、カウンセリングも交えてサポートしています。
──その場合、スクールに足を運ぶきっかけは何でしょうか。
髙橋さん:親御さんがスクールのホームページを見て、子供を連れていらっしゃるケースがほとんどです。前職で大人の引きこもりのカウンセリングも行っていたので、その経験を活かして子供たちのカウンセリングをしています。
──スクールに通うことでどんな風に変わっていくのですか?
髙橋さん:不登校だった中学生の子は、初めは全く会話ができないほどだったのですが、スケートボードを通して、「クラスの他の子ができないことを自分はできる」という自己肯定感がどんどん大きくなり、自信を持つようになったと話していました。どんどん明るくなっていく姿を見て、私も嬉しくなりましたね。また、不登校の子を持つ親御さんも何とかしてあげたくてもうまくいかないことで、どんどんネガティブになりがちです。スクールを通じて、親御さんたちも一緒に笑って楽しんでいる姿を見ると始めてよかったと感じます!
スケートボードを通じて福祉に貢献したい
──スケートボードと福祉って親和性があるんですね。
髙橋さん:そう思います。以前、障害がある子供のためのスケートボード体験会を開催したとき、たくさんの子供が参加してくれました。今はコロナ禍で開催できていませんが、体験会をきっかけに「自分にもスケートボードができるんだ」ということを知って、楽しんでくれたら嬉しいですね。介護業界を経験した人が他業種に移って、逆に介護業界にサービスを提案できるようになれば面白いと思っているんです。まだまだ駆け出しですが、制限の壁を超えて、今までにないサービスを提供していけるように、少しずつ積み上げて行けたらと考えています。
──最後に、ガタチラユーザーの方々へメッセージをお願いします!
髙橋さん:スケートボードをもっともっと多くの子供たちに楽しんでもらいたいですし、不登校などの悩み事がある子供たちにも、こういう場所があるんだということを知ってもらいたいです。いつでも大歓迎ですので、お気軽にご相談・見学しに来てください!!
>>>相談・見学は電話またはホームページの問い合わせから
【VIVID SKATE SCHOOL】
住所:新潟市秋葉区滝谷本町2-14
電話:025-050-9076
スケートボードを通じていろんな体験ができるのね!不登校などの悩み事がある親御さんにも知って欲しいわ!