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TOP > インタビュー > 【中山 大さん(株式会社マックブランド)】日本の爪文化を変える~マックブランドの挑戦~
2021年4月10日

【中山 大さん(株式会社マックブランド)】日本の爪文化を変える~マックブランドの挑戦~

新潟市
インタビュー

マックブランド_中山大さん


プロフィール
中山 大(なかやま たかし)さん:新潟市中央区出身。小学校4年生から野球を始め、新潟江南高校、新潟大学では左腕ピッチャーとして活躍。卒業後、バイタルネットに入社し、硬式野球部に所属する。その後も、新潟アルビレックスBCの球団職員、選手、コーチをする中で元メジャーリーガー・マック鈴木氏と出会う。マルト長谷川工作所の爪ヤスリの素晴らしさに触れ、多くの人に商品を届けたいと「株式会社マックブランド」を起ち上げ、爪のケアの重要性を発信している。


柔道が嫌で始めた野球

――中山さんの生い立ちや趣味などについて教えてください

中山さん:1980年7月生まれの現在40歳です。新潟市で生まれ育ち、3人兄弟の末っ子で、実家は家族経営の工務店をしています。代々、柔道をする家なのですが、私は柔道を辞めたいが為に野球を始めました(笑)。

――そんな理由で始められたのですね(笑)。

中山さん:兄の影響もあり、小学校4年生の頃に始めたのですが、柔道が本当に嫌だったんです。寒い中、冷たい畳の上を裸足でやるのが辛かったんでしょうね。一度、辞めたいと言ったら、「ばかやろう」と怒られ、この理由ではだめだと思い、「野球をやりたい!」と言ったんです。私が強い意志を持って何かをやりたいということもなかったので、「それなら野球をやれ」と言われ、野球を始めました。

――それからずっと野球を続けられたのですね。

中山さん:そうですね。高校もいわゆる強豪校を目指しましたが、見事に落ちました。今思えば、それも良い経験でしたね。順風満帆に見られますが、意外とそうでもないんです。むしろ、挫折しかないと思っています。最終的に、江南高校に行ったのですが、春は優勝、夏はベスト8まで行くことができました。

――良い結果を残されたのですね!ずっとピッチャーをされていたのですか?

中山さん:中学は外野、内野手でした。中学の最後の試合でエースが怪我をして、たまたまバッティング練習時にピッチャーをしていたので投げることになりました。やってみたら意外と抑えられて面白さを感じたんです。きっかけはそこですね。

――意外な理由でした…!社会人になってからも野球を続けられていたのですよね。

中山さん:新潟大学で野球を続け、トライアウトを受けてバイタルネットに入社しました。日中は仕事、夜は練習をし、選手として4年間所属しました。その後、新潟アルビレックスBCの球団職員として働きました。

――新潟アルビレックスBCには、選手としてではなかったのですね?

中山さん:野球に携わる仕事がしたいという想いがあり、入社しました。スタッフを1年やった後、2年間選手に現役復帰し、コーチを3年間させていただきました。途中、富山のチームに移籍し、そこで2年間コーチもしていました。

――現役復帰もされたんですね!

中山さん:選手やコーチをやりたくて入社したわけではなかったのですが、当時の監督と話をする中で「もっと選手を教育してやってください」なんて言っていたので、「それならお前がやれ」と言われ、次年度トライアウトを受け、選手になりました(笑)。また、私が現役を辞めた頃、左ピッチャーのワンポイントリリーフでの需要があり、2年間本気で上を目指してプレーさせていただきました。プロとしてプレーをしたというのは良い経験でしたね。その後、株式会社エヌエスアイに転職し、現在5年目になります。株式会社マックブランドは昨年2020年9月に起ち上げました。

マックブランド_中山大さん

本当に良い商品だからこそ多くの人に届けたい

――「株式会社マックブランド」を起ち上げたきっかけを教えてください。

中山さん:富山のチームのコーチ時代に、研修兼スカウトの為、カリフォルニアのウィンターリーグを見に行き、そこで元メジャーリーガーのマック鈴木さんと出会いました。メジャーリーガーなんて、野球人からすれば超有名人ですよね。その時にとても良くしていただいたのがきっかけで、私がエヌエスアイに入社してからも何回か一緒にお仕事をさせていただいていたんです。

――メジャーリーガーとたまたま出会うことなんてあるのですね…。

中山さん:すごいですよね(笑)。あるきっかけで爪ヤスリを作っているマルト長谷川工作所に行った時、「一緒に会社をやるか」とマック鈴木さんに言われて、嬉しくて二つ返事でOKしました。マック鈴木さんは素晴らしい起業家なので、誘ってくださったときはとても嬉しかったですね。

――それがきっかけだったのですね!

中山さん:もちろん、マック鈴木さんがマルト長谷川工作所の爪ヤスリに感動し、私自身もヤスリを通して、子ども達やアスリートの役に立ちたいという想いがありました。マック鈴木さんご自身も使われて、「この爪ヤスリ本当に良いな」と言っていて、「より多くの方に商品を届けたいから、一緒にやってくれないか」と言われたのがきっかけですね。

――「株式会社マックブランド」では、どんなことをされているのですか?

中山さん:マックブランドは、爪ヤスリの販売の他、スポーツのイベントやコンサルタント活動をしています。今後はもう少し幅を広げていこうと考えていますが、今は爪ヤスリがメインですね。新型コロナウイルスの影響で、販売はできても爪の話を絡めた講演ができていなかったのですが、今年の7月に大阪府や兵庫県で実施予定です。また、4月からは「マルトメソドロジー」という爪ケア認定の資格も取得できるようになりました。

――資格とはどんなものなのですか?

中山さん:2021年4月から履正社医療スポーツ専門学校の授業の一環として、週に1回、マック鈴木さん含め、スタッフ数名が教壇に立ち、授業を行っています。爪のケアの基礎的な使い方から実践まで学べ、終了時に「マルトメソドロジー」の資格が取得できます。

マックブランド_中山大さん

小さな爪も、大きな爪も護る爪ヤスリ

――そもそも爪ヤスリに着目したきっかけは何だったのでしょうか?

中山さん:マック鈴木さんも私もピッチャーだったので、爪を大事にしていたことが一番ですね。私はそこまでトラブルはなかったのですが、マック鈴木さんは爪のトラブルに結構苦労されていて、「この爪ヤスリに出会っていたら、もう少しパフォーマンスが安定し、トラブルも防げたかもしれない。だから、まずはスポーツをしている子に伝えたいよね」と言っていました。

――ご自身が経験しているからこそですね。

中山さん:加えて、マック鈴木さんには3人のお子さんがいらっしゃるのですが、子どもの爪は柔らかくて小さいですよね。それを切るのが難しいのですが、爪ヤスリでのケアを教わった時にとてもやりやすくて、お子さんのいる家庭に良いんじゃないかとなり、子どもとスポーツ選手の2軸でやっています。

――爪ヤスリはあまり身近ではなかったです…。

中山さん:良い選手ほど細部にこだわります。そういった時に爪ヤスリを使ったからパフォーマンスが上がるとまではいかないのですが、アスリートとして人として細部に意識が行く人は気持ち的にも余裕がありますし、そういったところに着眼点を持てるということが、一流になるステップの中にはあるべきかなと思います。

――マックブランドの爪ヤスリのこだわりを教えてください!

中山さん:爪ヤスリには、ベネチアガラスという一番良いガラスが使われています。削られ方が、他のヤスリと全く違うので比べてみて欲しいです。爪を切った後に、スッと削るだけで、表面が滑らかになります。そこのスキルの高さは一番だと思いますね。

しかも、この爪ヤスリは元々先が尖っていたんです。しかし、尖っていると子供には危険だということで先を丸くしました。そこに関しては、こだわりましたね。「小さな爪も、大きな爪も、護ってあげたい。」をモットーに、安心安全で質の高いものを提供するということを一番大切にしています。

マックブランド_中山大さん

日本の爪文化を変える

――爪切りはなんとなくでやってしまっていますよね。

中山さん:そうだと思います。歯磨きのように爪切りの指導を受けるわけでもないですからね。大きく言うと、私は日本の爪文化を変えたいと思っています。ドイツには、ネイルと同様にお金を払って、爪を切ってもらう爪切り屋さんがあるんです。ヨーロッパには、床屋さんより多いほど人に爪を切ってもらう文化なんですよね。歯を磨かないと虫歯ができるのと同じで、爪も正しく切らないと深爪になり、高齢者は特に深爪で歩けなくなることもあります。海外には、足の専門医もいて、それくらい足を重要視しているのですが、まだまだ日本には足専門の先生が少ないと感じますね。

――たしかに、爪切りがクローズアップされている場面を見ることは少ない気がします…。

中山さん:だからこそ、少しでも子どもたちの文化を変えていきたいと思っています。子どもの頃から爪ヤスリを使っていれば、「昔、親にやってもらっていました」と、そんなことを言ってもらえるくらいの仕事をしたいと思っています。

――今までで印象に残るエピソードを教えてください。

中山さん:爪ヤスリがコミュニケーションツールになるというのが印象的でしたね。子どもが親の膝上に乗り、爪を削っている間に会話をしますよね。この空間に価値を感じていただきたいです。実際にマック鈴木さんが、お子さんとのそんなシーンの写真を送ってくれるんですよ。それを見ると良いなと思いますね。今、コロナの影響で忙しかった方も家にいる時間が増えたと思います。そういう時間を子どもの為に使う、その一つのツールになれたら良いなと思います。一人でも多くの方が家族でそんな時間を共有できたら、この会社を作った意味があるかなと思います。

――最後に、今後挑戦したいことを教えてください!

中山さん:海外でマックブランドを販売するということが一番の目標ですね。多く販売したいのはもちろんですが、日本というマーケットではなく、海外マーケットの反応が気になりますね。マック鈴木さんが元メジャーリーガーというのも強いのでマック鈴木さんのブランドを使わせていただいて、海外マーケットに挑戦していきたいです。

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