
【プロフィール】
宍戸 美沙子(ししど みさこ):秋田県出身。東京の製菓専門学校を卒業後、パティシエとして活動。新潟に移住し、パティシエを経て「らーめんみずさわ」監修のラーメン店「麺匠一鶏」の店長となる。自慢の鶏ラーメンとスイーツで注目を集めている。
『新潟人278人目は、新潟市江南区にある【麺匠一鶏】の店長・宍戸美沙子さん。パティシエの経験を経てラーメン業界に飛び込んだ宍戸さんに、ラーメンやスイーツへのこだわり、今後の展などお話を伺いました』
パティシエからラーメン店の店長へ
──新潟に移住したきっかけを教えてください!
宍戸さん:東京の専門学校でお菓子作りを学んだ後、東京の有名レストランでパティシエとして働いていました。そこで長岡市出身の方とご縁があり、新潟に移住することになったんです。
──いつ頃からパティシエを目指したのですか?
宍戸さん:幼い頃からお菓子を作るのも食べるのも好きで、保育園の頃には「お菓子屋さんになりたい」と言っていましたね!

──パティシエ時代に印象的だった経験はありますか?
宍戸さん:長岡を代表するお土産の開発に携わったり、老舗割烹のカフェでメニュー開発を担当しました。市外や県外のお客様に来ていただけたのが嬉しかったですね。
自分が作ったデザートがタウン誌の表紙になったこともありました。
──なぜラーメン業界へ?
宍戸さん:お菓子しか作ってこなかったので、「違うこともできるようになった方が将来楽しいかな」と考えたんです。
もともと食べ歩きやお酒も好きだったので、「食」全体への探求心が高まりました。

“鶏ラーメン”への挑戦
──「麺匠一鶏」をオープンした経緯を教えてください!
宍戸さん:新潟では豚ベースのラーメンが好まれていると思いますが、「鶏ラーメンの美味しさを伝えたい」という気持ちが芽生えました。
地元の「越の鶏」を使い、“新潟らしさ”を取り入れてチャレンジしようと考えたんです。
──ラーメンの特徴を教えてください!
宍戸さん:新潟産のハーブ鶏「越の鶏」を使用している点ですね。鶏特有の臭みが少なく、上品でまろやかなスープになります。
清湯スープは繊細で旨みが際立ち、白湯スープはコクがありながら後味がすっきりしています。「ラーメンを食べた」という満足感より、「美味しい料理を食べた」という気持ちになる一杯だと思いますね。
──試作の際に苦労したことはありましたか?
宍戸さん:「女性をターゲットにしたお店づくり」というコンセプトを形にするのが大変でしたね。
“女性店長ならではの感性で、ヘルシーかつ親しみやすい一杯を届けたい”という思いで、何度も試行錯誤を重ねました。

──コンセプトを形にするうえで、特にこだわったポイントは?
宍戸さん:「らーめんみずさわ」との提携を活かしながら、“鶏スープ専門店”としての個性を打ち出し、女性が入りやすい明るい雰囲気づくりに注力しました。
鶏チャーシューやローストポークを使い、脂っこさを抑えた軽やかな味わいに仕上げているのも特徴です。鶏の脂は融点が低く、もたれにくいんですよ。
──特におすすめのラーメンはありますか?
宍戸さん:どのメニューもそれぞれに個性があって、全部違って全部美味しいです。その中にきっと“自分好みの一杯”が見つかると思うので、まずはいろいろ食べていただきたいですね。
お好みに合わせておすすめをご提案できるので、そんなコミュニケーションも楽しんでもらえたら嬉しいです。
──女性の方も食べやすいラーメンに仕上がっているのですね!
宍戸さん:「罪悪感の少ないラーメン」ですね。健康志向が高まる中で、こういうラーメンが際立ってもいいと思うんです。
新潟には鶏ラーメンのお店が少ないので、“私たちの挑戦”でもありました。

受け継ぐ味、創り出す味
──「らーめんみずさわ」の監修で、受け継いでいる点を教えてください!
宍戸さん:スープの“かえし”は「らーめんみずさわ」のものをベースに使い、鶏スープに合うよう調整しています。
清湯スープには“みずさわと同じ高知県産しょうが”を使っています。みずさわの良さを活かしつつ、一鶏らしい優しさや軽やかさをプラスしました。
──今後、新たなメニューも考えていますか?
宍戸さん:「みずさわのチャーシュー」を使ったチャーシュー麺など、コラボメニューにも挑戦したいと考えています。
女性のお客様はもちろん、男性にも満足してもらえるような“選べる楽しさ”を作っていきたいですね!
──ラーメン作りで意識していることは何ですか?
宍戸さん:お菓子作りと違って、ラーメンは感覚が重要です。香りや味を確かめながら、毎日同じ味を出せるようにしています。
「らーめんみずさわ」の歴史と伝統を受け継ぎつつ新しい価値を生み出すことへのプレッシャーがありましたが、今は“自分が美味しいと思う味”を大切にしています。そこはお菓子作りと共通していますね。

ラーメン×スイーツから広がる可能性
──スイーツの提供もされていますね!
宍戸さん:鶏ラーメンのお店なので、“卵を使ったスイーツ”をメインにしています。
今後はラーメンとのコラボメニューも考案中で、来年にはお披露目したいと思っています。
──ラーメンとスイーツのコラボは新鮮ですね…!
宍戸さん:「新しいことに挑戦し、“美味しい”だけでない価値を作る」というのが、みずさわさんの考えです。
ラーメン店は回転率も大事なので、どこまでできるかを模索しています。

──スイーツメニューのこだわりはありますか?
宍戸さん:スイーツは完全オリジナルで、シンプルながら隠し味に工夫を凝らしています。
特にプリンとバニラアイスは自信作です。一度食べていただければ、「また食べたい」と感じていただけると思います。
──スイーツの評判はいかがですか?
宍戸さん:ありがたいことに好評です。特に味に敏感な世代の方から「他とは違う」と言っていただけるのが嬉しいですね。
男性のお客様が「初めてラーメンの後にスイーツを食べたけど、すっきりしていいね」と言ってくださったこともあります。

新しい一鶏スタイル”で広がる楽しみ方
──最後に、今後の目標を教えてください!
宍戸さん:“ラーメンとスイーツの新しい楽しみ方”を生み出して、常に新しいメニューを提案していきたいですね。
そして、お客様もスタッフも笑顔でいられるお店を目指し、「ごちそうさま」「美味しかったよ」という言葉を大切にしていきます。
──また、12月より営業スタイルに変更があるそうですね。
宍戸さん:2025年12月より、通し営業に変更する予定です。「11時~24時30分(L.O. 24時)」となり、ランチからディナーまで幅広い時間帯で楽しんでいただけるようになります。
──夜の営業について、新しい取り組みはありますか?
宍戸さん:ディナー営業では「麺匠一鶏」の味を軸に、居酒屋テイストのメニューを導入した“新しい業態への進化”を計画しています。
ラーメンだけでなく、お酒と一緒に楽しめる一品料理なども充実させ、より多様なお客様に楽しんでいただけるお店作りを目指しています。
最新の情報は公式Instagramで告知するので、ぜひチェックしてください!

【麺匠一鶏】
住所:新潟市江南区鵜ノ子2丁目2-4
電話:080-7230-9376
営業時間:平日10:30~15:00/17:00~20:00、土日7:00~15:00/17:00~20:00
≪2025年12月1日(月)より≫
月曜11:00~14:30(LO14:00)/17:30~20:30(LO20:00)
火~金曜・祝日11:00~14:30(LO14:00)/17:30~24:30(LO24:00)
土・日曜7:00~14:30(LO14:00)/17:30~24:30(LO24:00)
定休日:不定休
駐車場:有
公式Instagram
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今後登場するスイーツも楽しみね♪