【プロフィール】
山本 幸央(やまもと さちか):秋田県出身。地元の高校を卒業後、大阪の鍼灸専門学校へ進学。大阪や奈良、東京で鍼灸師として勤務した後、結婚を機に新潟へ移住し、鍼灸院を開業。2024年9月に新潟市中央区南笹口に移転リニューアルオープン。
『新潟人223人目は、「株式会社エフブンノイチ・代表取締役(鍼灸パルシェ/代表鍼灸師)」の山本幸央さんです。柔道整復師を目指していた山本さんが鍼灸師を選んだきっかけとは…?2024年9月に移転オープンしたばかりの素敵なサロンで、鍼灸やお店について伺いました。素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』
秋田から鍼灸の本場・関西へ
──鍼灸師を目指したきっかけを教えてください!
山本さん:実を言うと、「柔道整復師の資格」を取得しようと京都の大学へ進学しようとしていたんです。しかし、専門学校だと鍼灸師の資格も一緒に採れることを知り、「専門学校へ行く方がお得だな」程度の気持ちで鍼灸を学び始めました。
──初めから目標だったわけではないのですね!
山本さん:あくまでも柔道整復師が目標で、鍼灸師はおまけでした。しかし、勉強していくうちに「鍼灸師の方が面白い」と思うようになり、卒業時には鍼灸師として就職先を選びましたね。
──柔道整復師や鍼灸師になぜ興味を持ったのですか?
山本さん:高校時代は理系だったので、医療系に進もうと考えていたんです。理学療法士や作業療法士、看護師も視野に入れながら、オープンスクールに参加していくうちに、“健康な人を相手にしながら、医療者として健康にかかわる仕事”ができるのは「柔道整復師」だと思いました。
──鍼灸師の仕事を選んだ理由は何ですか?
山本さん:「東洋医学・東洋哲学」がとにかくおもしろかったんですよね。医学的な理論をもとにしている柔道整復師に対して、鍼灸師は「比較的抽象的なもので成り立っている医療」だと思います。
だからこそ、“患者さんと一緒に答えを探しながら改善していく”という鍼灸のやり方が私に合っていると感じました。
──患者さんと一緒に改善していくのですね!
山本さん:悪い原因が分かっていても、止められない人はいると思います。そんなときに「止められないならどうする?」と一緒に考えていくのが、“東洋医学であり鍼灸”だと思います。
でも、東京で働いていたときに鍼灸師を辞めようと思って、一時期アミューズメントパークで働いていたこともあるんですよ(笑)。
少し寄り道、そして新潟へ
──それは驚きです…!(笑)
山本さん:鍼灸師になって10年目に、「鍼灸師の世界しか知らないままでいいのかな」と悩んだ時期がありました。「1度違うことをやってみようかな」と思ったときに、キャスト募集の広告が目に入って…(笑)。キャストとして、2年間働きました。
──それから、鍼灸師に戻られたのですね!
山本さん:鍼灸師にそろそろ戻ろうと考え始めたころ、当時付き合っていた夫が新潟で働いていたんです。「開業するなら結婚してからかな」と考えていたので、結婚を機に新潟へ移住し、『鍼灸パルシェ』を開業しました。
──山本さんは行動力がありますね…!
山本さん:自分で感じたことはないですが、秋田から大阪へ進学した時点でぶっ飛んでいたかもしれませんね(笑)。
勢いで行動して苦労することも多いですが、後悔したことはないです。“結果良ければすべてよし”と思っています。
──移転前は賃貸アパートの一室で営業されていたのですね!
山本さん:2016年9月に、アパートの一室にベッド1台でオープンしました。最初は事業用に貸してくれる不動産屋を探すのに苦労して…。探し回った結果、なんとか見つかってようやくスタートできました。
地元に知り合いがいなかったので、不動産や大工さんを探すだけでも大変でした。でも、今回の移転リニューアルでは、たくさんの方々に助けてもらい、「8年間積み重ねてきた結果」だと思いました。“人との繋がりの大切さ”を改めて感じています。
──全く知らない土地での開業は集客も苦労したのでは…?
山本さん:意外とそんなことはなかったですね。ホームページを作ったら、「女性の鍼灸師」を探し求めていた方からの問い合わせが多くありました。
──移転を決めたきっかけを教えてください!
山本さん:「鍼灸を受けてみたいけど、どこへ行けばいいのか分からない」という声を聞いたのがきっかけです。お店を大きくするなら需要が増え始めた今がチャンスだと思いました。
オープン当初は「鍼灸って何?」からのスタートだったことを考えると、鍼灸を取り巻く環境が変わってきていると感じます。「美容鍼」の認知が広がっているこのタイミングだと思いました。
ハリは全然怖くない!
──鍼と聞くと「痛そう…」と思う方も多いですよね…。
山本さん:完全な無痛ではないですが、細い鍼なので痛みを感じる方は少ないです。まだまだ偏見があるので、少しずつでもそのイメージが取れていくと嬉しいですね。
──『鍼灸パルシェ』の特長を教えてください!
山本さん:「女性のための」という点です。私が得意とする、“自律神経など婦人科疾患”が強みですね。
また、当院は美容鍼や治療、予防、リラクゼーションなど、患者さんのニーズに合わせた施術します。鍼灸へ行くというよりも「“ごきげん時間”を作りにパルシェへ行く」というコンセプトを大切にしていますね。
──施術する時に大切にしていることは何ですか?
山本さん:“医療者としての知識と正確さ”をベースに、「間違ったことはしない」ということです。鍼灸の確かな技術を提供した上で、サロンとして患者さんに楽しんでもらいたいと思っています。
──どんな悩みで来られる方が多いですか?
山本さん:当院は「自律神経の乱れや女性特有の悩み」で来られる方が多いです。新潟県の特徴としては、“肩こりや腰痛の改善”に利用される方が多い傾向ですね。
関西では「鍼医者」という言葉があるように、医療的な要素が強いのですが、関東では美容やリラクゼーションの要素が強いんです。
──お客さまとの印象に残るエピソードを教えてください!
山本さん:不思議なことに、「鍼灸師を辞めよう」と思うたび、「この店と出会えてよかったわ」と言ってくださる患者さんに出会うんです。
移転のときもたくさんのお花とプレゼントをいただいて、「私のパルシェ」ではなく、「みんなのパルシェ」になっているのが嬉しいですね。必要とされているのが、とてもありがたいです。
──最後に、今後の目標を教えてください!
山本さん:鍼灸に興味がある方の“最初の一歩”に当店を選んでもらえたら嬉しいですね。それと同時に、「鍼灸に対するネガティブなイメージ」を払拭していきたいです。
体について「どうしたらいいのか分からない」ということがあれば、お気軽にご相談ください!
【鍼灸パルシェ】
住所:新潟市中央区南笹口1丁目9-8 103号
電話:025-364-0383
営業時間:火~金10:00~19:30(最終受付18:30)/土9:00~18:30(最終受付17:30)
定休日:日・月曜日、祝日
駐車場:有(3台分)
公式ホームページ:https://www.shinkyu-parchez.jp/
公式Instagram:@parchez.shinkyu/山本さん個人@parchez.yamamoto
女性鍼灸師だからこそ安心して通えるわね♪