プロフィール
木下 愛佳(きのした あいか): 秋田県出身。長岡市内の看護専門学校を卒業後、長岡市内の病院に就職。病院勤務の後、訪問看護を経験する。結婚と子育てをきっかけに、訪問看護ステーション「トータルケア長岡」に転職。長岡支店の管理者として、訪問看護の仕事に情熱を燃やしている。
『新潟人212人目は、「訪問看護ステーション トータルケア長岡」の看護師・木下愛佳さんです。今年7月にオープンした同ステーションで管理者として活躍する木下さんが、“訪問看護師を選んだきっかけ”や“仕事で大切にしていること”などたくさんの話をお聞きしました。素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』
「人助けをする仕事がしたい」という思い
──秋田県のご出身なのですね!
木下さん:長岡市にある看護学校への進学をきっかけに、新潟へ来ました。卒業後は地元に帰るつもりだったのですが、在学中の病院実習で出会った先輩看護師の方々と一緒に働きたくて、長岡市で就職しました。
──看護師になって何年目ですか?
木下さん:15年目です。最初は病院で勤務していましたが、結婚して子どもが生まれた時に一度休職したんです。子どもが小学校へ入学するタイミングに、訪問看護で働き始めました。
──看護師を目指したきっかけは何ですか?
木下さん:妹が病弱だったので、看護師を身近に感じることが多かったんです。両親が共働きだったこともあり、喘息の発作が起きた時に面倒を見るのが当たり前の環境で育ちました。看護師に対する憧れがあったんですよね。
──看護師を志したのはいつ頃でしたか?
木下さん:「人助けをする仕事=医療関係」という意識があったので、小学校のころから看護師への夢が芽生えて、中学生のころにははっきりと決めていました。高校進学の際も、看護系の進学コースがある学校を選びました。
訪問看護から得
──訪問看護に携わる前はどんなイメージがありましたか?
木下さん:訪問看護はあらゆる事象に対応しなければいけないので、「全ての診療科を経験してからでないとできないのでは…」というイメージがありました。しかし、当時の先輩方から“臨機応変に対応していくことの大切さ”や“人と関わりながら学ぶこともたくさんある”ということを教えていただいて、実際はとても楽しく、やりがいを感じました。
──イメージとは違っていたのですね!
木下さん:病院勤務よりも人と関わる時間が長いので、患者さんからの信頼を強く感じられて“自己肯定感”が高まりました。自宅で過ごしている患者さんは、本当に良い表情をされている方が多いです。「そういう方々を少しでも支えたい」という思いが強くなっていきました。
──「トータルケア長岡」に入社するきっかけは何だったのですか?
木下さん:前職では子どもが小さかったこともあり、長時間勤務ができなかったんです。“思うように働けない”というもどかしさがありました。「もっと自分が活躍できる場所があるのではないか」と模索しているときに、『トータルケア長岡』を知り、「ここなら家族との時間を大切にしながら、看護師としてもスキルアップできる」と思い、入社しました。
──向上心が素晴らしいですね!
木下さん:「もっと勉強したい」、「もっと向上したい」、「とりあえずやってみよう」という気持ちは昔から強いかもしれません(笑)。
──看護師の活躍の場は病院だけではないのですね!
木下さん:訪問看護も病院とやることは同じです。知識や経験の面で不安はありますが、国家資格を持っているので対応できると思います。その壁を乗り越えて、「看護師の活躍の場は病院だけじゃない、訪問看護の楽しさを知ってほしい」と感じています。
──訪問看護師になってよかったと思う点はありますか?
木下さん:病院での勤務以上に、“臨機応変に対応する能力”が身につくと思います。“患者さんが在宅で生活する上で困っていることや不安などを一緒に考えて解決できる”のも訪問看護の良さですね!
訪問看護はドクターからの指示で訪問するので、「自分は大丈夫」と思っている方からは「私は呼んでない」という態度を取られることもあります。それでも、今まで心を開いていなかった方が、ある日「待っていたよ」と言ってくださると本当に嬉しいんです。「よしっ」と思わずガッツポーズが出ます(笑)。
一緒に働く仲間をもっと増やしたい
──トータルケア長岡はどのような訪問看護ステーションですか?
木下さん:24時間365日訪問します。「必ずお伺いします」と言えるのがトータルケアの強みですね。“いつでも来てほしい時に対応してくれるステーションがある”という安心感を、地域の人に感じていただけたらと思っています。
また、疾患や年齢を問わず、小児からお年寄りまで、どんな方でも受け入れているのも特徴ですね。健康観察や傷の処置、薬の管理、点滴などの医療的ケアも対応します。妊婦さんや赤ちゃん、ご自宅でお看取りを希望される患者さんとご家族、必要としてくれる方のところにお伺いして、全ての方の「お家で過ごしたい」という願いを叶えます。私たち訪問看護ステーショントータルケアはそんな訪問看護ステーションです。
──「どこに相談すればいいか分からない」という人も多いですよね…。
木下さん:「市役所には電話しづらい」とか「病院に相談するのもちょっと…」という方も多いと思います。「分からないことや困り事、心配事を相談できるステーション」として覚えていただきたいです!
──『訪問看護ステーション トータルケア』で働く魅力を教えてください!
木下さん:勤務時間の融通が利く(フレックスタイム制)ので、子育て中でも働きやすい点を魅力に感じています。“看護師免許を持っているけど、家庭の事情で働けない人”も少なくないなか、数時間の勤務も可能です。「看護師としてやりがいのある仕事がしたい」という方の活躍の場になると思いますね。
「訪問看護の経験がない方」も、教育やサポート体制が充実しているので、少しでも興味のある方はぜひ長岡の地域の皆さんが安心してお家で療養できるように、訪問看護の力でぜひ一緒にサポートしていきましょう!
──仕事で大切にしていることを教えてください!
木下さん:「患者さんとご家族の気持ちに寄り添いたい」という思いが一番ですね。看護学生時代に、「患者さんが自分の家族だったら、看護師にどうして欲しいかを考えて行動しなさい」と言われた言葉をずっと大切にしています。まだまだ未熟なので、日々勉強しながら成長していきたいです!
──最後に、今後の目標を教えてください!
木下さん:「一人でも多くの人に在宅で安心して過ごせる時間を増えて欲しい」と考えているので、そのための力になりたいです!そして、相談できる場所が分からないのが一番つらいと思うので、まずは“気軽に相談できる存在”になれたら嬉しいですね。
【訪問看護ステーショントータルケア長岡】
住所:長岡市古正寺2-93メゾン・ド・ヌーベル102
電話:0258-86-0160
公式ホームページ:https://lecaldo.co.jp/total-care-nagaoka/
地域医療には必要不可欠な存在よね!