小千谷市にある「高の井酒造」が事務所を改装し、蔵元直売所『ゆきみず庵』を3月25日(金)にオープンするようです!
場所は東栄。国道291号線に面しています。
壁面の看板には「清酒初梅 醸造元高の井酒造」の文字が。
通る人全ての目を引く大きさです。
『高の井酒造』は前身を含めると、江戸時代後期までさかのぼる酒蔵(さかぐら)。
小千谷の”湿度が高くて重い雪”からなる伏流水を用い、原料には地元の「越淡麗」をはじめとした特別栽培米が使用されています。農家へ足繫く通ってコミュニケーションを図り、地元のJAとも連携しながら日本酒用の酒米栽培に至りました。自然と人に向き合うことで、『高の井酒造』のお酒が生み出されたのです。
今回、「ゆきみず庵」を開設する経緯について4代目蔵元、山﨑亮太郎代表取締役社長にお聞きしました!
(2022年3月10日撮影。商品・内装ともに準備中。新しくも歴史を感じさせる造りです)
Q.「ゆきみず庵」をオープンされるきっかけ、経緯を教えてください。
A.第一の目的は「お客様とのコミュニケーションの場を創出すること」です。これまで雪中祭※1や田友田植え※2など、様々な催し事を通じてお客様に自社製品を体験していただき、励みとなるお声を頂戴してきました。しかし新型コロナウイルス感染症の拡大により、これまでのように開催できなくなりました。そのようななかでもお客様に『高の井酒造』を知ってもらえるように、情報発信の場にしたいと考えています。
もう一つは「地域の魅力を表現すること」です。小千谷は錦鯉やへぎをはじめとしたそば、闘牛に片貝花火など・・・県内外はもちろん、海外からも興味を持った観光客が訪れます。「ゆきみず庵」に来ることによって、酒造りだけでなく小千谷そのものをもっと知ってもらいたいとの思いも込めています。
※1 同社が発祥となる、お酒をタンクごと雪の中に埋めて熟成させる「雪中貯蔵」で生まれた商品をふるまう祭り
※2 同社ブランド酒「田友(でんゆう)」に用いられる酒米、「越淡麗」の田植えを体験できる催し
Q.「ゆきみず庵」という名前の由来はなんでしょうか?
A.酒造りに重要なのは、原料となるコメ、そして「雪」と「水」です。ワインの世界ではブドウが生育される環境を指す「テロワール」が重要視されますが、日本酒造りも同じであると考えます。小千谷では毎年豪雪となりますが、雪には空気をきれいにする作用があります。この雪解け水によって生まれる田んぼの湧き水は、川の水などと違い水温が一定となり、発酵の助けとなります。まさに地域特有の産物である雪、水にあやかり、「ゆきみず庵」として命名しました。
Q.「ゆきみず庵」ではどのようなことが体験できるのか、教えてください。
A.限定商品の販売、試飲コーナー(6銘柄、税込500円)などをお楽しみいただけます。酒蔵見学も事前予約制で受け付けています。(① 10時30分~②13時30分~。一般 税込500円、子ども 無料)
今後についてもお酒のセミナー実施や、酒記の展示コーナーの設置などを予定しています。当社および小千谷の歴史、そしてお酒そのものを学べるような場所としたいですね。
(イチ押しのブランド商品「田友」。まろやかでやさしく沁み渡るのどごしです)
Q.「ゆきみず庵」にはどのような役割を期待していますか?
A.地元の方に来ていただくのももちろんですが、“交流人口”(その土地に訪れる人々)へ貢献する場にしていきたいです。JR小千谷駅からは徒歩約5分でたどり着くということもあり、車を使わずとも訪れることのできる素地はあります。電車の本数も多くないため、滞在時間は必然的に増えます。
一方で、地元の錦鯉やそば屋の業者から「他に観光できるところはないか、というお客さんの声をよく聞く」という悩みを耳にします。そのような観光客の受け皿となれればありがたいです。行政とも意向や課題を共有しながら、日本酒と小千谷をより楽しんでいただきたいという思いです。
日本酒造りへの情熱と苦労、そして地元小千谷に思いを馳せた取り組みであることがひしひしと伝わってきました。
酒蔵見学やワンコインで楽しめる試飲コーナーなどもあり、いつまでも入り浸ってしまいそうです♪
『高の井酒造』を足掛かりに、お酒も小千谷も味わいつくしましょう!
オープンは3月25日(金)間もなくです!
【高の井酒造株式会社】
住所:小千谷市東栄3丁目7番67号
電話:0258-83-3450
●蔵元直売所「ゆきみず庵」
営業時間:10:00~16:00
定休日:日曜、祝日
直売所電話:0258-86-6090
日本酒好きとしては行くしかないな~