プロフィール
桜井 由紀子(さくらい ゆきこ): 新潟市出身。幼稚園教諭として働いていたが、出産を機に退職。趣味で始めたハーブ療法の授業でアロマテラピーと出会う。アロマのレッスンを始め、自宅の一角で「香り工房MOON DROPS」として紹介制のアロマ専門店を開く。2016年に「アロマ・ハート」に改名し、ナチュレ片山店をオープン。その後、新潟伊勢丹にも店舗を構えるなど、新潟県内にアロマの楽しさを広めている。
趣味ではじめたアロマを仕事に
――桜井さんの経歴について教えてください。
桜井さん:新潟市で生まれ、ずっと新潟市で過ごしています。幼少期から活発で手に負えない子供だったみたいです。一人っ子なので、自分の世界に没頭するタイプでした。母は、もし両親に何かあっても一人で生活できるように、私を強めに育てたみたいです。しっかり育てすぎて手に負えなくなり、後々後悔していましたね(笑)。
――ご趣味は何かございますか?
桜井さん:それこそ、アロマテラピーが趣味だったのですが、それが仕事になってしまったので3年前くらいは「趣味が無いってどういうことなんだろう」と、かなり悩みましたね。今は、趣味の延長線上で仕事をしている感じです。
――元々は趣味でされていたのですね。
桜井さん:そうです。元々は植物が好きで栽培などをしていて、初めはアロマテラピーではなく、ハーブ療法の勉強をしていました。その授業の中にワンレッスンだけアロマテラピーがあったんです。そこでアロマテラピーに強く惹かれて、勉強し始めました。
――それがアロマテラピーとの出会いだったんですね。
桜井さん:当時は、今ほどアロマテラピーというのが全然知られていなかったので、「アロマテラピーって何だろう」という感じで興味を持ちました。最初の5~10年くらいは、アロマをやりながらハーブ療法も並行して行っていました。友達の農家さんに畑を借りて、無農薬のハーブ育てて、自分で作っていましたね。
思い立ったら、とりあえずやってみる
――「アロマ・ハート」を起ち上げられたきっかけを教えてください。
桜井さん:アロマテラピーの資格を取る時に、子供が小さかったので通信教育という形で最初は学んでいました。それでも結構な費用がかかったので、その分を回収しないと、と思ったんです。回収する為に何ができるかなと考えた時にアロマのレッスンをやってみようと思い、始めました。
――アロマのレッスンがきっかけなんですね。
桜井さん:そうなんです。初めはコミュニティセンターと子供が通っていたスイミングのスペースを借りて、月1回くらいでやってみようと始めたら、それぞれの会場で40人程集まりました。当時、アロマが知られていなかったこともありますが、子供がいるママさんたちの間で広がり、そのスペースだけでは足りなくなって自宅でも実施していました。
――自宅スペースでは「香り工房MOON DROPS(ムーンドロップス)」の名前でされていたんですよね。
桜井さん: そうです。「アロマ・ハート」に改名してから5~6年なので、「香り工房MOON DROPS」でやっていた方が長いですね。MOON DROPSの時は対個人が多かったのですが、「アロマ・ハート」に改名した時に対個人だけでなく、対企業にもアロマを広めていきたいと思い、対企業も意識し始めました。子供を出産した時に18年計画というのを立てていて、子供が18歳になった時にはきちんと仕事として、何か自分でできたら良いなということを漠然と考えていたことも理由の1つです。とはいえ、個人事業主なので小さい商店に行っても相手にしてもらえないと思い、大きな企業に行ってみようとイオンさんに営業をしました。担当の方と中々会えず、話を聞いてもらえるまで2~3ヵ月くらいかかりましたが、催事の許可をもらい、実施することができました。
――子供の時から活発と言われるほど、行動力がありますよね!
桜井さん: そういうところは子供の時から変わらないですね。思い立ったらとりあえずやってみます。イオンさんの時は、代表電話に電話して、担当の方に繋がるまで電話し続けました。何回か電話していくうちに受付の方も覚えてくれて、担当の方がいる日とかを教えてくださって(笑)。イオンさんとは今でもお付き合いさせていただいいて、子供向けの香作体験教室を実施しています。
アロマの中心的な存在に
――「アロマ・ハート」の由来はなんですか?
桜井さん: アロマの中心的な存在になりたいと思い、アロマの心臓(ハート)という名称にしました。MOON DROPSの時は、自宅で工房的な感じでやっていて、お客様も紹介のみだったのでそれはそれでよかったです。アロマ・ハートに名前を変えてから1年くらいして、ナチュレ片山さんにお話をいただいて、ナチュレ片山店をオープンしました。現在は、新潟伊勢丹にも店舗があります。
――お客様はどんな方が多いですか?
桜井さん:お客様の8割は女性で30代前半から50代半ばくらいの方が多いです。最近は、男性のお客様も増えました。男性は40代から60代の方が多いですね。男性は、本当に困って来られる方が多いです。女性ほど自分の気持ちを言わないので気づいた時には鬱や不眠症っぽくなっていたりする方が多く、眠れないからと来店される方もいます。逆に、女性は香りが好きとか、お風呂にアロマを入れたくてとか、そういう目的でいらっしゃいますね。資格を取りにスクールを受けられる方は、ほぼ100%女性です。年齢的には30代の方が多く、アロマを自分の仕事に役立てたいという看護師や医者などの医療関係者が多いです。あとは、自分でアロマを仕事にして起業したい方もいらっしゃいますね。
――お客様やスタッフとの印象に残るエピソードを教えてください。
桜井さん:お客様とは付き合いが長い方が多いのですが、先日も5~6年会ってない方から娘が巻き爪になってしまったと連絡がありました。以前、巻き爪のケアもしていたので、「ケアの仕方を教えてほしい」という問い合わせをいただいて、皆さんいつまでも私のことを覚えていてくださいます。何か困ったことがあると連絡をくださるのが嬉しいですね。
あと、やっぱりアロマ・ハートはスタッフに支えられていると思います。新潟伊勢丹店はほとんどスタッフにお任せしていますし、外部の講習会への参加もお願いしています。どこに行っても「良いスタッフですね」と言ってもらえるくらい一生懸命、自分に何ができるかなと考えながら働いてくれているので本当にありがたいです。
新しいイベントの形を
――2/6・7には「新・にいがたもの潟り」を開催されますね!開催に至った経緯を教えてください。
桜井さん:2020年から新型コロナウイルスで催事が軒並み中止となりました。私自身もカルチャー事業がメインなので本当に大変でしたね。生徒さん達の学びを止めず、質を維持しながらやるにはどうしたら良いかを考え、オンライン授業を実施しました。私は無謀に何でも挑戦するタイプなので、ZoomやSkypeなど初めてでも何とかやってこれたのですが、周りのカルチャーの方や農家さんたちの話を聞くと、どうしていいか分からないと未だに足踏みしている方がたくさんいます。「催事の数が0に等しくなっているなか、どうしたものかな」となった時に、「こんな私でもオンラインでできるんだから、一緒に挑戦してみようよ」という想いでこのオンラインイベントを企画しました。
――どのようなイベントなのでしょうか?
桜井さん:完全オンラインのイベントで2月6日(土)・7日(日)の2日間開催します。各1時間くらいの講座で生産者さんや作家さん、ダンサーさんなどのお話を聞くことができ、ECサイトもあるので、話を聞いて気になった方はすぐに商品の購入もできます。
――いろんな生産者さんの話を聞けておもしろそうですね!
桜井さん:無料のイベントなので、気軽に参加していただきたいです。お話いただく方々は、素敵な方たちばかりなのでもっと多くの方に知ってもらいたいなと思います。どのように生産しているかなど、新潟県産のものを作っている生産者さんのお話が聞けるので楽しいと思います。このイベントが新しいイベントの形に、そして最初の一歩をなかなか踏み出せない方への後押しになると良いですね。
――最後に、今後の目標や挑戦したいことを教えてください!
桜井さん:今までアロマを軸にやってきていますが、基本的に人の役に立つことをしたいとずっと思っています。1月27日から新しい事業体をスタートしました。食品やお弁当の配食サービスなのですが、糖尿病の方、人工透析をされている方、加齢や疾患などで食べる力が低下した方にムース食品やお弁当をお届けするサービスです。主人がメインで行うのですが、私もアロマに限定せずに、幅広く様々な方の役に立てるように事業をしていきたいです。アロマももちろんしつつ、人の為に何かできることがあればさせていただきたいですし、アロマをやっていて、人の相談に乗ることが多いんですよね。色んな方に人を紹介することも多いので、人と人を繋げることもよりできると良いなと思います。
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【アロマ・ハート ナチュレ片山店】
住所:新潟市東区卸新町3-16-31(ナチュレ片山2F KATAYAMA EIGHT 内)
電話:025-270-7710
営業時間:11:00~16:00
定休日:火曜・水曜
【アロマ・ハート 新潟伊勢丹店】
住所:新潟市中央区八千代1-6-1 新潟伊勢丹3階
電話:025-242-1111(大代表)スタッフ在中時のみ
営業時間:10:00~19:00(土曜のみ10:00~19:30)
アロマ・ハートスタッフの店舗在中及びTEL対応時間:10:00~16:00
(アロマ・ハート スタッフ不在日あり)
お風呂にアロマを入れたら最高の癒しね!レッスンを受けてみようかしら